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港北区 人物風土記

公開日:2025.01.30

園長を務めるトモキッズナーサリー綱島園で、子ども食堂を開催している
藤原 友子さん
鶴見区在住 45歳

「天職」を拡大していく

 ○…昨年11月に初めて開催した子ども食堂。子どもたちの喜ぶ顔、立ち寄ってくれた卒園生たちの姿、手伝いを買って出てくれたボランティアの人たち。「心温まるシーンがたくさんあり、胸が熱くなった」と振り返る。自身が会員となる港北ロータリークラブで、身近な支援の一環として訴え、協力を得られたのが始まり。「今は核家族の時代。複数の大人と関わることも少ない。異年齢、異業種が関われる場所として、これからも開催していきたい」と目を輝かす。

 ○…川崎市生まれ。自治会長だった祖父や、その自治会の青年団長やPTA会長を務めていた父の背中を見て育った。「地域活動やボランティアが当たり前」。いつか自分も人のためになることを―。そんな気持ちが備わるのも必然だった。

 ○…20歳で結婚、長男を出産。その後長女、次男を生み24歳で3児の母に。育児ノイローゼにもなり、夫との離婚も経験(後に復縁)。生きることが辛いと思ったことも何度も。そんな時に「マザーテレサ」の映画に出合う。「強い女性――」。社会に意見し、弱者に手を差し伸べる姿に感銘を受け、文献も読み漁った。「私はマザーテレサになる」。生きる希望を見つけ、専業主婦から一念発起。アルバイトをしながら、外資系のISO構築会社に勤め、ノウハウを吸収し、独立起業。苦戦もしてきたが、保育園事業の道が開けた。

 ○…「天職ね、と周りの人から言われるの」。現在、保育園3園と放課後等デイサービスを運営し、4月からは塾も始める。他に人材派遣やコンサル業、バス会社など縁をつなぎ、事業を拡大。女性雇用にも力を入れる。「必要な家庭に必要な保育を。あと2園は作りたいし、他にも…」。夢は広がるばかり。

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