港北安全運転管理者会の会長で、6月17日に神奈川県民功労者として表彰を受けた 安齊 博仁さん 箕輪町在住 66歳
地域の安全に役割全う
○…港北安全運転管理者会の会長を務めて9年。講習会や交通安全イベントなどで、安全運転の重要性を説き、事故防止を啓発してきた。受賞には、「自分なんかよりふさわしい人はたくさんいる。自分の役割を務めてきた結果」と謙遜する。本業は、地域で60年以上続くガソリンスタンド経営。会合などに出席するために仕事を抜けなければならず、一緒に働く妻や社員たちへの感謝を忘れない。
○…箕輪町に生まれ育つ。活発な少年時代、「周りは畑だらけ。当時は慶応大学にも自由に入れたから、敷地内で遊びまわったよ」。百姓の本家だが、父親がガソリンスタンドを営む会社を起業。生まれた時からあるその会社に20代後半に入社し、46歳で代表を引き継いだ。以前は板金塗装など修理も請け負っていたため、事故の恐ろしさはよく知っている。
○…3人の子どもに恵まれたが、長男が小学3年生の頃、事故に遭った。トラックに頭をぶつけられ、耳から血を流して病院に運ばれた。「病室で妻と泣きながら祈っていたよ」。幸い命は助かったが、片方の耳が聞こえなくなってしまった。「事故は起こす方も、起こされる方も嫌なもの。絶対なくさなければならない」――。その長男に今年3月、子どもが生まれた。「かわいくて仕方ない。会うとデレデレしちゃってる」と目じりを下げる。
○…地域の人の生活に欠かせない職場。正月を除いて基本毎日開くため、「長期の休みが取れなくて」とぼやく。60歳を超え、心房細動で医者にかかったこともあり、「体調には気を付けないとね。俳優目指してアメリカに飛んだ次男にも会いに行きたいし」。日頃より支えてくれる妻と一緒に旅行に行ける日を楽しみにしている。
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