第98回全国高校野球選手権の神奈川大会が10日に開幕。中央大学附属横浜高校野球部の3年生7人にとって、最初で最後の「夏」になる。
14年4月、共学の1期生として牛久保東の同校に入学した7人。当時、部員はマネジャーの門松沙耶さんを入れて10人。中学野球部顧問の協力をもとに、硬式野球部を立ち上げた創立メンバーだ。
しかし、神奈川県高校野球連盟に登録されていないチームは、公式戦はおろか、対外試合もできない規則がある。「試合に飢えていたと思う」と野球部の和賀井孝監督(30)。
大棚町のグラウンドでは、打ったボールがネットを超えてしまうので実戦形式の打撃練習ができない。そこで、部員はゲージの中でバッティングをしたり、キャッチボールなどの基礎練習で1年以上、汗を流した。
昨年夏の大会に向け、同連盟には新加盟の申請中だったが、出場は叶わなかった。「悲しかった」と平良京介さん。加盟登録後の7月、初の練習試合に出場した副主将の城尚紀さんは「中学以来の試合で嬉しかった。7―0で負けましたけど」と嬉しそうに振り返る。
同部初の公式試合は昨年の秋季大会地区予選で、4チームのリーグ戦だった。強豪の横浜隼人に21―0、横浜栄には10―0で敗退。神大附属には7―4と3点差で3連敗。「隼人はレベルが違った。神大には勝てそうだった」と話すのは主将の飯山太喜さん。今年の春季大会も3連敗と公式戦6連敗中で、1勝が遠い。
門松さんは中川中出身。中学時代は陸上部に所属していたが「支える側にあこがれて野球部に入りました。今の3年生がいなかったら試合もできなかったかも、公式戦で1勝してほしい」と最後の夏は、記録員としてベンチ入りする。
チームを率いる和賀井監督は「部の下積み段階から苦労してきた学年。1試合でも多く試合をしたい」と意気込む。1回戦は14日(木)に小田原でプレイボール。
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