109シネマズ港北の支配人に就任した 齊藤 直樹さん 相模原市在住 37歳
「映画に出会う感動を」
○…藤沢で副支配人として2年半の勤務を経て、このほど支配人に就任。港北TOKYUS.C.内の劇場は1998年に109シネマズの1号店としてオープンした場所。間もなく20年目となる館内の設備は最新鋭とはいえないが、それも魅力の一つだと力を込める。「味があって好きな映画館。その魅力を活かして何ができるのか考えている」
〇…今年で入社8年。都内でのアルバイト時代を含めると16年「シネマ一筋」だ。「お客さんの笑顔や楽しそうに働いている人を見るのが嬉しい」。しかし、楽しさとは裏腹に難しさも感じている。快適な温度や音量は人それぞれで、他人の物音が気になる人もいれば、それも映画の一部と楽しむ人もいる。「決まった楽しみ方はない。全ての人が満足できる環境は難しいけど、見つけたい」。来場者だけでなく、スタッフも含め全員が楽しめる映画館づくりを目指している。
〇…「あの時、世界が広がって自分が変わった」。宮城県気仙沼に生まれ、中学時代にはボランティア活動に励む真面目な少年が、高校2年の時、友人の誘いで隣町まで映画を観に行くことに。家や学校以外の世界と出会った瞬間だった。映画そのものは勿論、自分たちで行動することが刺激的だった。それからは月に一度は友人たちと劇場へ。授業を抜け出して観に行くこともしばしばで「先生に見つかって連れ戻されたり、何回さぼれるか机に正の字を書いて数えたりした」と懐かしむ。「いい作品と出会う感動がある」。今はその感動を届ける側として館内を取り仕切る。
〇…月に20本は観るというほど寝ても覚めても映画一色だが、旅行も好きで国内のほか台湾、カナダなど長期休暇の度に遠方へ。自宅で帰りを待つ愛犬のチワワと過ごして疲れを癒し、明日への活力とする。「土地柄を考えて、この地域の人がどんな作品を観たいのか。一本でも多くの作品を上映したい」
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