このコーナーでは北工業会都筑支部に所属するモノづくり企業を紹介していきます。
第1回は池辺町の工業地帯に居を構える第一カーボン株式会社(池辺町3888)。来年創業100年を迎える同社は、「金属材料の鍛造加工」「金属製品の型打鍛造」「炭素製品の製造」の三本柱で事業を拡大してきた。特に鉄道線路を繋ぐ継目版は国内シェア約70%。都筑区内を走る市営地下鉄ブルーラインの線路で使われている継目版も同社が製造したものだ。加藤豊代表(72)は「常に新しいものを目指して改良を続ける。製品にプラスαの価値を生むことに意味がある」と語る。
同社は加藤代表の父親が1920年に「加藤黒鉛マンガン精錬所」として東京都で創立。第二次世界大戦が起こった1939年に空襲から逃れるため、まだ当たり一面野原だった池辺町に同社を設立した。加藤代表が会社を継いだのは36才の時。技術は確実に継承しながらも、それまで海外を飛び回り製品の営業をしていた経験を生かしてインドネシアに工場を設立し、海外進出を果たした。現在同社で扱っているカーボン製品はすべて現地で製造されている。「伝統ある事業を絶やさないためには、世界に目を向ける必要があった」と加藤代表。
北工業会や都筑区懇話会などにも参加。学生の研修も受け入れている。地域活動に熱心なのはこの地に思い入れがあるから。「子どもが楽しく暮らせるまちでありたい」と優しく微笑んだ。
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