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都筑区 文化

公開日:2022.11.17

三浦大介義意の生涯描く
区内企業の社外取締役が執筆

  • 四六判で全292ページ

 測量や宅地開発の許可申請などを手掛ける株式会社創造開発設計(中川中央)で社外取締役を務める及川則幸(筆名=今井則道)さんが執筆した歴史小説『居神-三浦大介荒次郎御伽話』が今春、文芸社から発行された。ロシアによるウクライナ侵攻が続く今、『居神』と敬われた武将の視点から見ると、教科書で学ぶ戦国武将や大河ドラマの英雄たちはどう映るのか一石を投じている。

 三浦半島を本拠とし、鎌倉幕府成立にも大きく関わった三浦家は歴代の当主が「三浦大介」と称していた。本作で描かれている三浦荒次郎義意は相模三浦家最後の当主。戦国大名の先駆けとして知られる、伊豆国の北条早雲の侵攻に対抗し、長きにわたって新井城での籠城戦を継続した。最後はわずか百人ほどの寡兵で2万を超える北条軍に果敢に突撃して散ったと伝えられている。

 「八十五人力の勇士」の異名を持ち、身長は2m27センチ、3メートルもの大きな金棒を武器として携える怪力の大男であったという義意は最期の戦いで、一人で500もの北条軍を討ち取ったという逸話も残る。同書は文献で調べた史実を基に歴史小説に仕立てた。

 まえがきに「我々の知る有名な武将たちのほとんどが、私欲で他国に押し入り、領土をかすめ取った侵略者とその配下たちでありました」と記した上で「荒次郎義意と父・道寸は、侵略者に命をかけて立ち向かった一握りの者でありました」と紹介している。

 書籍は四六判で全292ページ。税込1650円。購入は文芸社のホームページやインターネット通販サイトなどで注文できる。

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