戻る

都筑区 人物風土記

公開日:2023.03.23

NPO法人青少年育成開発協会代表で引きこもり・不登校の生徒を支援する
山本 弘明さん
港北区在住

「生徒の感情に蓋をさせない」

 ○…「集団生活が本当に苦手で苦しんでいる人がいる。そう感じる生徒の学校生活でのプレッシャーをどう取り去ってあげるかが重要な視点」。中高生への支援を始めて30年超になる。今や引きこもり・不登校解決の請負人といった存在だ。NPO法人の代表として悩みを抱える生徒とその家族に対して親身に相談に乗ってきた。市内を中心に開催する教育セミナーは保護者ばかりでなく教育関係者からも注目を集めている。

 ○…引きこもり・不登校解決の手掛かりとしているのが『グループワーク』だ。「集団生活が苦手と考えるならそれでいい。ただみんなの前で自分の考えを話すことから始めてほしい。お互いがちょっと歩み寄って話すだけ。お互いの誤解が解けることからコミュニケーションが始まる」。ありのままの自分を受け入れてもらえたという体験が、悩みの解決の糸口と考えている。だからこそ、自身が話す言葉は建前ではなく、いつもズバリと本音だ。

 ○…大学卒業後に1度はサラリーマンを経験したが、世間では引きこもりが社会問題化していた。「勉強ができない子の気持ちが社会で理解されていない。何とか助けてあげたい」。30年前、一念発起して実家の工場を学習塾に作り替え、自らが教壇へ。社会のニーズを捉え、引きこもりや学業不振で悩む生徒を支援するサポート校、技能連携校へと発展させた。

 ○…「今も昔も子どもは根本的に変わりはない。子どもを取り巻く社会の仕組みや制度が変化し過ぎている」。生徒・学校・家庭・社会をマッチングさせ、若者の居場所を作ることが自身の使命だと考えている。「生徒の感情に蓋をさせない。嫌とか不安に感じることも成長。様々な感情と友達になってほしい」

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    都筑区 人物風土記の新着記事

    都筑区 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS