区内の北汲沢地域では、住民らが有償で支え合う活動が6年目を迎えている。活動の中心は、外出支援と日常家事支援。特に外出支援活動は年間延べ1600回を超えるなどニーズは高く、一度利用した人が再利用するケースも多いという。住民同士の助け合いは、同地域にとって不可欠な活動となっている。
北汲沢地域は汲沢5〜8丁目エリアで、東明東・東明西・六郎丸・新生・富士見の5つの自治会町内会からなる。区内でも早期に開発された住宅地が広がり、区内の他地域と比べ、比較的高齢化率が高い。丘陵地の斜面を開発した地域でもあることから坂道が多く、地下鉄の駅やバス停まで徒歩で20分以上かかる住民も多い。
そんな地域情報を抱える同エリアで2009年に発足、後に法人化されたのが公益社団法人北汲沢地域総合福祉活動委員会(宮澤忠男理事長)。「地域組織やボランティア組織を一体化し、地域と行政が相互協力して、地域住民に安心して暮らせる組織づくりを行う」のが主旨。連合町内会や地区社協、地区民生委員・児童委員協議会、地区保健活動推進員会、老人クラブなど、同地域で存在する組織をまとめ情報の一元化を図る目的もあった。
同地域に住む高齢者や障害者等を対象とする活動の柱は【1】外出支援活動【2】日常家事支援活動――の2つ。
外出支援活動では、道路運送法に則った福祉有償運送事業として車両による送迎を行う。利用料金は2Km300円、10Km1100円などと距離によって定められており、14年度の利用数は延べ1692回。医療・福祉施設、買い物支援等に役立てられている。
送迎に利用するのは、7人の担い手の自家用車。利用者にとっては同じ地域住民が、低料金で正確な時間に送迎してくれることで安心感にもつながっているという。
日常家事支援活動では電球の交換やゴミ出し、草むしりから網戸の張替、庭木の剪定など、案件により1回100円〜、1時間300円〜等の利用料が設定されている。
約100人の担い手がおり、14年度の利用回数は延べ50回。対価を払うことにより、互いに気を遣うことなく利用できるメリットもあるようだ。
加藤邦雄事務局長によると、課題は「主に外出支援の担い手不足」。今後も地域住民らに呼びかけ、募集を続けるという。宮澤理事長も「活動がまだ知られていない部分もある」と今後PRに力を入れる考えを示し、「将来的に他地域にも(同様の活動が)広がっていけば」と話す。
問い合わせは、加藤事務局長【電話】045・871・4350へ。
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