市立戸塚高校吹奏楽部の管楽八重奏が3月19日、第39回全日本アンサンブルコンテストに出場し、全国最高賞となる金賞を受賞した。出場した8人が大切にしたのは、「楽しく、明るく」という曲のイメージだった。
「受賞の瞬間は、死ぬまで記憶に残ると思う。一生の宝物」――。そう話すのは、管楽八重奏のリーダーを務めた井上雅大さんだ。
同部は約170人という大所帯。「皆の気持ちを背負っての出場。全国大会独特の雰囲気もあり、緊張した」と振り返る。しかし曲を始めてしまえば、「楽しい」という気持ちの方が大きくなった。披露したのはプレトリウス作曲「テレプシコーレ舞曲集」。笑顔を大切に演奏した。「曲の魅力で、会場を包み込めればという気持ちでした」
歌詞でイメージ強化
8人は昨年9月に、部内のオーディションを経てメンバーに選ばれた。
7つの異なる楽器で編成される管楽八重奏は「音色が混ざりにくい」という特徴がある。そのため8人はまず「ブレンド」というキーワードを目標に掲げた。
曲のイメージを共有するため思いついたのは、「曲にオリジナルの歌詞をつける」というアイデアだ。実際に作詞した譲原栞さんは「それぞれのイメージを持ち寄り、明るく、楽しい歌詞を考えた」と話す。
結成当初は「話したことのないメンバーもいた」という8人。しかし市大会、県大会、東関東大会とコマを進めるなかで、絆を深めた。高橋典秀顧問は「半年でとても成長した。8人が合わさることで、2倍、3倍と力を発揮できるメンバーとなった」と話す。
8人は「保護者、OB、先生方、部員のみんなに支えられた」と口を揃える。だからこそ全国での経験を、部に還元したいという気持ちも強いという。同部部長でもあるメンバーの西村翔平さんは「皆楽しみたいと思って吹奏楽部に入っているが、それを叶えるのは難しい。だからこそ地道な努力を大切にしていきたい」と話した。
出場したメンバーは次の通り(敬称略、順不同。学年は現在)▽飯島みのり(3年)、井上雅大(3年)、堀内佑華(3年)、柿元咲(2年)、西村翔平(3年)、吉田菜那子(3年)、譲原栞(3年)、齊藤綾(3年)
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