戸塚公会堂でステージアドバイザーを担当する 上條 章さん 戸塚町勤務 49歳
舞台の可能性と共に
○…今年4月に、公益社団法人とつか区民活動支援協会が指定管理者となった戸塚公会堂。大きく変わった点に、ステージアドバイザーの設置がある。公会堂の利用者に、舞台の使い方の助言などを行い、催しの相談にも乗る。管理が替わる1カ月前に行われた受付職員向けの研修では、舞台の形式についての授業を受け持った。「経験の無かったスタッフたちが、より良く公会堂を使って欲しい一心で、一体となって取り組んできた」
○…舞台と関わってきて数十年。大学卒業後、ミュージカルの演者になりたかったことから劇団に入った。やがて脚本などを書くうちに裏方に興味が湧き、舞台監督やイベント企画などに携わるように。「北は稚内から南は石垣島まで、日本全国のホールに足を運んだし、行ったことない県は無い」と振り返る。
○…公会堂でできうる最高のパフォーマンスをしてほしい思いで、努力を続ける日々だ。公会堂を使う場合、本番中の音響・照明の操作は主催者が行う。だからこそ、設備の管理や使いやすさの追究に、手は抜けない。「公会堂は古い施設ではあるけれども、良いものが揃っている」と誇らしげ。講堂のフルコンサートグランドピアノは、調律し保安管理を見直したところ、音色がよくなりずっと弾きやすくなったとか。「演奏者から嬉しい声ももらっていてやりがいを感じる」
○…座右の銘は「生涯現役」。とにかく舞台と共に仕事していたいのだそう。「脚光を浴びる」の「脚光」はもともと舞台装置の名称。「ステージに立つ全ての人にいい脚光を浴びて欲しい。終わった後には『やってよかった』と思ってもらえれば」と、シーンに合わせた照明のパターンを組むなど、誰でも使いやすい機材に調整している。「公会堂は一般的なイメージ以上にいろいろなことができる場所。無茶な相談をしてほしいくらいです」と笑みをこぼした。
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4月18日