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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2018.05.31

戸塚警察署長に就任した
佐藤 政宏さん
矢部町在住 55歳

身内のように区民に寄り添う

 〇…「元気があって一体感のある警察署にしていきたい」。日々発生する事件・事故から27万の区民を守るためには、約300人の職員がひとつにまとまることが不可欠だという。「犯罪に対して敢然と立ち向かっていく」。地域を思う熱意が目の中に宿る。

 〇…大磯町出身。高校卒業後、警察官の道へ。交番勤務を経て機動隊に入隊し、日航ジャンボ機墜落事故の捜索活動、即位の礼の警備、阪神大震災の対応などにあたった。印象に残るのは2000年に配属した、被害者対策室での仕事。副室長として、民間と協力し「神奈川被害者支援センター」を立ち上げた。翌年には、ストーカー対策室に配属。当時は、事件や事故被害者をサポートすることの重要性が説かれ始めたばかりの頃。前例のない仕事に戸惑いつつも、「実際に被害者家族の話を聴きながら、警察官としてどうあるべきか考え抜いた経験。それから現在までの仕事に生きている」という。

 〇…戸塚区は93年以来25年ぶりの勤務だ。当時は東戸塚駅前交番に勤めた。あまりの景色の変わりように「本当にびっくりした」と笑う。現在は区内に単身赴任中。日課とする朝のランニングでは、犯罪の温床がないか視線を配ることを忘れない。24時間緊張感にさらされる日々のなか、休みの日に相模原の自宅に戻り、家庭の雰囲気に包まれることは、安心する数少ない瞬間だ。

 〇…現在特に力を注いでいるのは、高齢者を狙う詐欺対策。「銀行員などを名乗りキャッシュカードを受け取りに来る電話が急増しているが、例外なくすべて詐欺。すぐに切って連絡を」と強調する。厳しい表情は一転、温かなほほ笑みへ。「区内からの相談は身内のものだと思って、寄り添っていきたい」

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