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公開日:2018.08.02

踊場地区等の住民
非常時の「自警団」を結成
東日本大震災から教訓得る

  • 「おどりばキャッツ」のロゴが入った旗を持つ林会長(右)と浜野俊一副会長

 自分たちのまちは自分たちで守る--。

踊場公園多目的広場管理運営委員会(林弘一会長)が、非常時に防犯活動を行う「おどりばキャッツ」を設立し、現在、今秋からの本格始動に向け準備を進めている。メンバーは自警団的な役割を担う考えだ。

 同運営委員会が「おどりばキャッツ」を設立するに至ったきっかけとなったのは、東日本大震災時に現地視察を行った地元県議会議員の講演を昨年、聞いたことによる。林会長は「この地区には消防団がなく、大地震の時などの治安が気になっていた。自警団が必要と感じた」と話す。

 同公園多目的広場でサッカーや少年野球、ゲートボールなどに取り組むスポーツ団体を管理する同会は、団体代表者らに、平時は広場への行き帰りの際の子どもの見守りなどを、非常時には犯罪抑止パトロールを要請、賛同を得られたことで、まず活動母体を形作ることができた。

県のモデル事業に選定

 折しも県は2017・18年度の2年間、東京五輪大会に向け、安心・安全な街づくりの構築に重点的に取り組むため、防犯活動に主体的に取り組む住民に補助金などで支援する「地域連携モデル事業」を推進しており、同会は支援団体に認定。活動に一層勢いがついていった。

 そんな中、同会では昨秋、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏を講師に招き、大震災時の犯罪防止方法を学んだ。和田氏は東日本大震災、熊本地震などの災害現場を調査しており、発災時の防犯対策に精通している。林会長は「外部から犯罪者グループが入ってくる恐れがあることを知ったのは、衝撃だった。ますます私たちの活動が重要になると感じた」と力を込める。

 同会では、防犯活動を行う組織名を「踊場」が猫に由来している説があることなどから「おどりばキャッツ」とし、今年度に入ってからは、ロゴや旗、グッズなどを作成し、地域にPRを始めている。

 現在は県、警察などとも連携しながら、有事の際の具体的な対応マニュアルなどを作成、今秋からは夜間パトロールを開始する方針だ。林会長は「地域を越えたまったく新しい取り組み。まちの防犯力向上の一助を果たしていきたい」と語った。

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