市内の学校に通う児童・生徒とその家族を対象に、三行の詩を募集する「三行詩コンクール」。これに毎年応募し、優秀な成績を残し続けているのが前田町の小林さん家族だ。このコンクールが、家族の絆を深める良いきっかけになっているという。
「三行詩コンクール」は毎年夏休みの時期に、横浜市PTA連絡協議会が主催。主に「家族」をテーマとし、3行に納まるような短い詩を募集している。昨年度末には同協議会の広報誌「PTAよこはま」紙面上で表彰式の様子が紹介された。
長男の怜さんが川上小5年生だった2012年度に家族ではじめて応募。この年、怜さんの作品(=表【1】)が入賞している。
「『短いので簡単そう』という理由ではじめた」と話すのは母の郁美さん。実際に挑戦すると、思いもよらぬ様々な魅力が見えてきたという。とくに直接口にするのが恥ずかしい感謝の気持ちや、見過ごしがちな家族の長所が、三行詩だとスムーズに伝えられることに気が付いた。家族でこの魅力を共有し、以来小林さん宅の夏の恒例に。毎年、各々が賞を獲得してきた。
互いを思う時間に
長女の羽衣(うい)さん(秋葉中3年)は昨年応募した作品で入賞。母と言い争いをした際、兄の怜さんがフォローしてくれた場面を披露した(=表【2】)。「文章に残すことで、お互い支え合う気持ちを確かめ合えたように思う」と振り返る。
またこの年は、祖母(ペンネーム:横浜ばあば)の作品が、最高賞にあたる「教育長賞」を受賞。怜さんの「俺のばっちゃん最強だから」という言葉が、酷暑を乗り切るきっかけになったエピソードを描いた。「孫とは離れて暮らしているが、家族がつながるきっかけになっている」という。
次女のひかりさんは川上小4年時に、三行詩の全国コンクールに選出され佳作を受賞した(=表【3】)。「三行詩を書くのは、いつも目を向けないことに目を向け、その中にある深い意味を見出す時間」と魅力を表現する。
「来年も家族で挑戦したい」と郁美さん。忙しい日々のなか少し立ち止まり、家族に思いを巡らせるきっかけとして、続けていくという。
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