全国消防救助技術大会に出場する、吉田消防出張所の特別救助隊監督の 鈴木 修平さん 吉田町勤務 33歳
風通しの良いチームで人を救う
○…吉田消防出張所に所属する特別救助隊(通称レスキュー隊)の指揮をとる。区内外で発生する災害や事故に備え、日常の訓練に余念がない。先ごろ行われた救助訓練大会の関東大会で好成績を残し、全国大会への出場を決めた。「サポートする職員も含め、皆が一丸となって勝ち取った結果だと思う。とても嬉しい」と感慨深げだ。
○…特別救助隊は主に人命救助を任務とする専門部隊。所属するのは狭き門とされる選抜試験と厳しい訓練を突破した精鋭だ。危険な現場における救助活動のため大切なのが、チーム内のコミュニケーションという。「個々の能力が高くても、皆の連携がなければ救助までの時間は短縮できない」とは厳しい訓練の経験に基づく確信。年齢や性格が異なるメンバーが同じ方向を向くため「風通しの良い環境と、皆が話し合うきっかけづくりが自分の仕事」と力を込める。
○…高校・大学と野球に明け暮れた日々。「社会人でも体を動かす仕事がしたい」と選んだのが消防だった。特別救助隊を目指したきっかけは、「先輩が着るオレンジの服に単純に憧れて」と素朴なもの。体力の激しい消耗を伴う訓練はつらいこともあるが、訓練大会でタイムを縮め勝利を収めた瞬間は「泣くほど嬉しい」とやりがいを話す。もちろんその先にあるのは、1秒でも早い要救助者の救出。「大きな災害のリスクはいつでもある。常に心の準備をして職務にあたっていく」
○…「休日は妻とふたりの子どもと、公園やプールに行ったり。野球観戦も楽しい」と目じりを下げる。優しい父親の顔をのぞかせていたインタビュー中に突如、出張所内に出場要請が。それまで穏やかだった顔が厳しく引き締まる。「行ってきます」――現場へと急ぐ背中が頼もしい。
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4月18日