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公開日:2021.07.08

八坂神社「お札まき」
2年連続中止に
コロナ感染防止のため

  • 昭和9年発行「戸塚郷土誌」の「お札まき」の図(コピー)。内田総代長提供

 例年7月14日に開催されている八坂神社の「お札まき」が新型コロナウイルス感染防止の観点から、2年連続中止となる。ただし、同日、参拝者には時間限定で札が配られる。



 札は14日の午後3時から7時まで、1人1枚配られる。複数枚を希望する人には、数量限定で販売もされる(混雑状況に応じて整理券を配布)。



病の苦しみは同じ



 「ありがたいお札、さずかったものは、病をよける、コロリも逃げる」



 八坂神社例大祭の14日に行われる「お札まき」は、内田俊夫八坂神社総代長によると、300年以上前の江戸時代・元禄期には始まっていたという。京都の祇園祭に代表される御霊祭(疫神や死者の怨霊を鎮めるために行う祭)に伴う厄病除けの行事とされ、「元禄年間の当神社再興時に始まったと考えられています」と話す。



 白塗りの化粧をした15人ほどの男性が無病息災や五穀豊穣の祈願を込め、歌いながら踊りを披露。その後札がまかれ、参拝者が取りに走る姿が例年見られる。1991年には市の無形民俗文化財にも指定された伝統行事だ。歌詞の「コロリも逃げる」の一節が、コロナ禍に苦しむ現代人の状況と合致していることから、これまでとは違う観点でも注目されている。



 内田総代長は「地域の人々を景気づける、正月の獅子舞と同じ意味合いで脈々と続いてきた。それがコロナ禍で歌詞に重みが増した。病に苦しむのは今も昔も変わらない」とし、「お札まきはできないが、地域の方々のために日時限定でお札を渡したい」と語る。



 「とつか夏まつり」も昨年同様、中止が決まっている。

 

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