昨年から続く新型コロナウイルス流行に伴い、全国で「密」を避けるための対策が講じられている。戸塚区も例外ではなく、区内で活動する各団体が「集まれない」という悩みを抱えながら、「収束するまでは仕方がない」とあきらめ混じりの声を漏らしている。
地域交流の減少
区内では昨年2月頃から各団体のイベントの中止が相次ぎ、活動に大きな制限がかかっている。
身近な団体の1つ自治会・町内会では、例年祭りなどのイベントを開催し、住民同士の交流を図ってきた。しかし、昨年からほとんどの催しが中止され、地域によっては、毎年役員が変わる中、引き継ぎができず、収束しても再び開催できるのか危ぶまれるケースも。区連合町内会自治会連絡会の相澤稔会長は「集まれたとしても時間が短く、実りのある話し合いができない。来年は祭りなどができるのか全く見当がつかず、いつまでも身動きできない」と苦しい胸中を明かす。
住民だけでなく、区内に通う学生と地域の交流の機会も奪われている。学生による地域イベントの参加や派遣が盛んに行われてきた明治学院大学(上倉田町)では、現在はそのほとんどが中止に。同校担当者は「地域交流は難しくなっており危機感もある。学生の意思を絶やさないために、新たな取り組みを模索している最中」と語った。
活動縮小を危惧する声も
区内で手工芸や美術の講師が30人ほど集まり、情報交換や区民に向けた講座・イベント開催を行ってきた「とつかアートプロジェクト」。これまでは会議でそれぞれが挑戦したいことを提案し合い、イベントなどを実現してきた。しかし活動が制限されるいまは、士気が低下している会員も出てきているという。同会の亀谷進さんは「このままでは会員離れが起こり、団体の活動規模が変わってしまうかもしれない。コロナが落ち着かないから仕方がないのだが」と肩を落とした。
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