区内平戸町で70代の男性が運転していたワゴン車が歩道にいた人をはね、4人が死傷した痛ましい事故は、改めてドライバーによる安全運転の重要性を認識させた。戸塚署管内では今年1月〜11月末で575件の交通事故が発生。前年比で89件増加しており、慌ただしさを増す年末年始、一層の注意が必要な状況になっている。
11月25日、平戸町の国道1号で、歩道上で路線バスを待っていた4人が、歩道に乗り上げ、時速30キロ台で走行してきたワゴン車にはねられ、2人が死亡、2人が軽傷を負ったこの事故。同署交通課によると、事故を起こしたドライバーは「よく覚えていない」と供述しており、事故原因を現在捜査中という。
横断歩道中が多い
そんな中、戸塚署管内では交通事故が増加している。
今年1月〜11月30日時点で575件の事故が発生、昨年同月比で89件増となっており、憂慮する状況だ。特に11月は69件(負傷者77人・死者2人)と、これまで最多だった3月の63件(同71人)を超えてしまっている。同署では「増加の原因は不明。ただ、昨年は例年に比べると、事故そのものが少なかった」としている。
事故形態で多いものは、「人対車両」では横断歩道中が33件、「車両対車両」では追突事故が144件だった。時間帯では「10時〜12時」が78件で一番多く、次いで「8時〜10時」が77件、「16時〜18時」「18時〜20時」が74件と続いている。町名別では「戸塚町」が70件で最多、次いで「原宿」の60件となる。同署では「通勤・退勤の交通量の多い時間帯、交通量が多い国道1号などは必然的に事故が増える。加えて夜間、暗くなってから視界が悪くなることも危険性が高まる」と語る。
二輪車発生率高い
戸塚署管内の特徴として、自転車の事故発生率の低さがある。神奈川県の平均が25・3%なのに対し、戸塚区は16・7%にとどまる。一方で二輪車の事故発生率は高く、県平均が28・7%に対し、36・7%にのぼる。
戸塚署では「管内の事故は追突など全体的には軽微な事故が多いが、『こうなるだろう』という安易な判断が危険」とし、「年末年始は人の動きが忙しくなるので、余裕を持った行動を。自分の運転に過信せず、安全確認を確実にすれば不幸な事故は防げる。協力を」と呼びかける。
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