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公開日:2023.01.19
区子育て支援拠点に聞く
求められる少子化対策は
岸田首相が”異次元の少子化対策”を行うとコメントしたり、東京都が0〜2歳児の第2子の保育料の無償化を発表したりと、少子化対策強化を進める機運は改めて高まっている。戸塚区で妊娠期から就学前の親子をサポートするのが子育て支援拠点とっとの芽。取り組み状況、現場で感じる少子化対策などを聞いた。
「子育ては社会的評価が得られにくい。社会全体でその価値感の変更が必要」。こう語るのは、「とっとの芽」の運営法人、子育てネットワークゆめの高村美智子代表理事だ。
経済面での支援、産休前後のキャリアダウンの回避などに加え、心理面で「産み・育てることに意義を見いだせる社会」にしなければ、日本の少子化にストップはかけられない、と思える。
親の不安軽減を
市が全区に設置する地域子育て支援拠点。戸塚区の「とっとの芽」(東戸塚駅そば)は2009年に、「サテライト」(戸塚駅そば)は19年に開設した。昨年度の一日平均の利用者数(保護者と子ども合算)は「とっとの芽」が73・8人、「サテライト」が78・8人。施設側では保護者の年齢を把握していないが、30代中頃からの女性が多いという。これは市の統計(出産する女性の3人に1人が35歳以上/17年)と呼応。子どもは0〜1歳児が多い。
21年に実施した利用者アンケートによると(265人)、「育児休暇中」と「仕事をしていない」人はほぼ同数。目的では、回数に関係なく「子どもを遊ばせる」、「子育て情報を得る」と続いた。施設利用後の変化には「スタッフ、他の親子の対応が参考になった」が多かった。
とっとの芽のひろば責任者の佐藤純子さんは「コロナによる他者との接触の減少、過剰なネット情報により、子どもの発達障害を疑う不安感が強まっている」と危惧。
福本雅美施設長は「子育て世代の減少により、『見よう見まね』の育児がしにくい時代。だからこそ、親御さんへの支援が必要」とし、少子化対策については「親自身の幼少期の体験が、子どもを産みたいと思えるかのポイントの一つ。子育てへのプラス情報を発信していきたい」と話す。
絵本をプレゼント
一方で地域の子育て支援も進んでいる。吉田町の坂本写真の坂本貴光さんは、コロナ禍前はイオンスタイル東戸塚などと協力しながらクラシックライブで得た収益金で、現在は自費でとっとの芽に定期的に絵本のプレゼントを続けている。のべ400冊になるという。坂本さんは「子どもの活気あふれる戸塚にしたい。少しでも役立てれば」と語った。
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