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公開日:2023.06.01
戸塚署オレオレ詐欺
県下ワースト1位に対策
住民との協働を強化
戸塚警察署管内は2022年、オレオレ詐欺認知件数、被害額ともに県下ワースト1位だったことを受け、対策強化に乗り出している。警察主導ではなく、地域住民と協働しながら、撲滅を目指す考えだ。
22年(1月〜12月)のオレオレ詐欺の認知件数は52件、被害額は約1億6200万円で県下ワースト1。オレオレを含む特殊詐欺被害認知件数は99件、被害額は約2億3500万円で深刻な状況だ。いずれも被害者の年齢層は70から80代がもっとも多く、犯行グループは、高齢者を主なターゲットにしていることがうかがえる。
21年を見てみると、オレオレ詐欺件数は26件、被害額は約7800万円、特殊詐欺被害件数は58件、被害額は約1億800万円。件数・被害額ともに22年は大幅に増加した。
「自分事」と捉えて
オレオレ詐欺の主な手口はこうだ。息子になりすました犯行グループの男から電話があり、「会社の鞄を紛失した。中にキャッシュカードが入っており、取引先に振り込みができない。会社に知られると立場が危うい。カネを貸してくれないか」というパターン。その上で代わりの者が、自宅か指定場所に訪れて金銭を奪う。同署によると、被害者の多くは、詐欺手口はマスコミ報道などを通じて把握しているが、犯行グループの巧みな話術により、実際にその状況になると気が動転してしまい、意のままになってしまうケースが多く見られるという。
事態を非常に重く見た戸塚警察署は、防止対策をこれまでの警察主導から住民主導に大きく舵を切っている。村上滋敏署長は「警察だけの呼びかけではまったく効果がない。地域住民に協力を要請しながら、『自分事』として捉えなおしてもらう必要がある」と力説する。
具体的には、名瀬小学校の児童が授業中にオレオレ詐欺を寸劇で行い動画を作成。今後この動画の配信を予定していたり、高齢者の利用が多い戸塚スポーツセンターの協力の下、啓発講話を実施したりと、あの手この手で啓発を図っている。こうした各種対策が徐々に効果を上げてきており、今年1月から4月のオレオレ詐欺の件数は8件。抑え込みが進んできている。
11日、キャンペーン
6月11日(日)(午後1時〜3時)には地元住民が協力した、オレオレ詐欺撲滅キャンペーンを戸塚駅西口のトツカーナデッキで行う。一日警察官の委嘱式や啓発の言葉を盛り込んだラップの披露など、目をひく企画を用意している。「『誰でもだまされる』を前提としたい。その上で、実際に犯人にお金を渡してしまうまでに数時間の余裕があるのが通常。その間に家族、近所、ためらわず警察に110番をしてほしい」と村上署長は力説する。
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