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公開日:2023.08.10

品濃小吉田さん
差別の経験つづり、市長賞
国際平和スピコン

  • 市長賞の盾と賞状を手に笑顔の吉田さん

 市立品濃小学校に通う吉田愛さん(小6)が、7月25日に南公会堂で行われた「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」で最優秀賞にあたる市長賞を獲得した。自身が中国に住んでいた時、差別的な発言を受けた経験をふまえ、偏った見方で相手を決めつけず、よく知ることの大切さを訴えた。

 吉田さんは父親の仕事の関係で4歳のころ、中国に移り住んだ。

 小学4年生のある日、同世代の男児から「日本は中国の真似をする、何も文化のない国だ。自分の国に帰れ」と差別的な発言を受けたことを、スピーチで明かした。「一緒に遊んでいた中国人の友達が『そんなこと言わないで』と言い返してくれたけど、すごくショックでした」 

 この経験から、過去に起きた出来事がきっかけで、相手に対する偏った認識が生まれていることを知った吉田さんは、日本と他国の歴史や世界情勢に積極的に目を向けるようになったという。また、相手と意見が異なる場合には、否定から入るのではなく受け止めることも重要と訴えた。

 本選のスピーチでは、「噛んでしまったところも多くて不安だったけど、市長賞をもらって友達の応援に応えられてよかった」と受賞の喜びを語った。

「世界へ飛び出す人に」

 同コンテストでは、市内の小中学生が「国際平和のために、自分がやりたいこと」をテーマに「持続可能な開発目標」(SDGs)に関連付け、国際平和に対する思いを発信する。

 本選に出場したのは、事前に区の代表として選ばれた児童・生徒38人。第27回目となる今回、小学生の部には20人が参加した。吉田さんが受賞した市長賞は、小、中学生の部それぞれでもっとも優秀だった2人に与えられるもの。

 吉田さんを含めた市長賞受賞者4人は、8月下旬の委嘱式で「ピースメッセンジャー」に任命され、国際平和に関する活動を行っていく。今後は、都内のユニセフハウスやニューヨークの国際連合本部への訪問などを予定している。また、本選に出た38人は「よこはま子ども国際平和プログラム子ども実行委員」に任命され、年間を通じてさまざまな活動を行う。

 今後について吉田さんは「これからの平和に必要なことをわかりやすく伝えていきます。世界に飛び出していけるような人になりたい」と意気込んだ。

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