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戸塚区・泉区 スポーツ

公開日:2025.12.25

中田東井上さん
世界最高峰の舞台で活躍
マーチングバンド大会

  • 迫力ある演舞を披露する井上さん(上/提供)。普段は普通の女子高生だ。

 泉区中田東在住の井上こすずさん(17)が今夏、アメリカのマーチングバンド界最高峰の舞台DCI(ドラム・コー・インターナショナル)ワールドクラスファイナルに、名門チーム「サンタクララ・バンガード」のカラーガードのメンバーとして出場。チームはワールドクラス3位に入賞した。

 演奏に加え、行進などの動きによる視覚的な演出からなるマーチングバンド。カラーガードは、旗、ライフル、セイバーを操りつつ、音楽に合わせてダンスも披露する。

骨折乗り越える

 井上さんは昨年12月、米国で開かれたオーディションに合格し、今年4月末から親元を離れ一人で渡米。8月中旬まで全米中をチームで移動しながら予選で演舞を続けていた。期間中の日々は過酷そのもの。早朝から夜遅くまで練習。睡眠は夜行バスでの移動中や現地の学校施設内という生活が続く。

 そんな中、大きな試練に襲われる。7月に本番中に転倒し、利き手の左手首を骨折。旗が握れなくなってしまった。アメリカの医療制度の違いでスムーズに診察を受けられないという壁にも直面した。母親の智美さんは「娘はケガや痛みに強い。でも骨折後初めて電話で声を聞いたとき普通でないと思った」。しかし「私たち夫婦もアメリカでのマーチング経験を持っていて、娘の『やり切りたい』という気持ちはよく分かった」と話す。親子は腹をくくり、治療を受けながら、チームに留まる決意をする。

 骨折は徐々に回復し、迎えた8月のファイナル。会場はインディアナ州のスタジアムだった。数万人の観衆からの大歓声のなか、井上さんは、チームの一員としてダンスを演じきった。

 芸能や芸術活動を単位として認める東京表現高等学院2年生の井上さん。「DCIの年齢制限は21歳まで。4年間出場を続けたい」と力強く語った。

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