公田町の阿部定子さんが、自宅に手作りのつるし雛を展示し、公開している。
「もともと手芸が好きだった」という阿部さんが、本格的につるし雛づくりを始めたのは7年ほど前。退職後に通い始めた絵手紙教室で、つるし雛を作っている仲間と出会ったことがきっかけだった。以来、全国各地のつるし雛を見てまわり、研究。製作者からのアドバイスや本なども参考にしながら、型を作り、亡き母や友人から譲り受けた着物などを裁断して、飾りを仕立てている。
福岡県柳川市の「さげもん」、静岡県東伊豆町稲取地区の「雛のつるし飾り」、山形県酒田市の「傘福」が日本三大つるし飾りとされるが、阿部さんが作るのは夫・悟さんの実家がある酒田市の「傘福」。傘の中には魂が宿ると言い伝えられ、商売繁盛を願う小槌や、子どもの成長を願う乳房など、さまざまなモチーフが吊るされている。
これまでに作ったモチーフは1000個以上。玄関や室内には大小さまざまなつるし雛が並ぶ。昨年までは知人や近所の人のみに公開していたが「文化活動の発展や地域住民の交流の一助になれば」と今年は広く公開することにしたという。
阿部さんが見てきたつるし雛展では、作品に触れられない所も多かったというが、「興味があるからこそ、触れたくなるもの。自由に触れてもらいたいし、知りたいという人には作り方も教えたい。見たいけど遠方までは行かれないという人にもぜひ来てほしい」と呼びかけている。
公開は3月24日(土)まで。阿部さん宅は本郷台駅から徒歩15分または、大船駅からバスで湘南ハイツ行き「椎郷」バス停下車徒歩2分。 個人宅のため、事前に連絡の上、訪問を。
問い合わせは阿部さん【電話】045・892・9075まで。
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