東日本大震災から4年、いつ起こるともわからない大地震に備える必要に迫られている。特に一人暮らし高齢者や高齢者世帯では自らの安全を守るため、日ごろからの備えをどう考え、具体的にどう行っているかの状況を把握し、非常時に高齢者の被害を少しでも食い止めたいという思いから実施されたアンケートがある―。
本郷中央地区社会福祉協議会(亀澤弘会長)はこのほど、同地区高齢者・高齢世帯の災害時自守対策アンケート報告書をまとめた。同地区社協では、プロジェクトを組織し約1年半を費やして本郷中央地区13町内会自治会域のシニアクラブ等の高齢者737人の協力を得て調査を実施し、報告書を作成した。
アンケート結果
アンケートは、男性291人、女性410人、60歳代119人、70歳代363人、80歳代190人、90歳代37人、年齢不明28人から回答を得た。中でも、70歳代女性が最も多く192人、次いで70歳代男性163人、80歳代女性114人が続いた。
大災害が発生した時、何が一番心配か、の問い(複数回答)に「身の安全」549人(30・9%)、「家族の安否」489人(27・6%)、「火災の発生」256人(14・4%)、「水や食料の確保」248人(14・0%)、「家屋の損壊」155人(8・7%)、「照明や冷暖房」77人(4・3%)という結果になった。「身の安全」「家族の安否」が圧倒的に多く、「家屋の損壊」が意外と少ないことがわかる。
大災害が起こった時、どこに助けを求めるか、の問い(複数回答)に、「家族」352人(33・4%)、「隣近所」334人(31・7%)、「町内会自治会」285人(27・0%)、「消防署」83人(7・9%)という結果に。「家族」「隣近所」という回答が圧倒的に多く、次いで自治会。共助の考えが浸透している結果であろうという見方ができる。日頃から備えているものを教えて、という設問(複数回答)には、「懐中電灯」638人(18・7%)、「携帯電話」508人(14・9%)、「携帯ラジオ」470人(13・8%)、「消火器」392人(11・5%)、「衣類」305人(8・9%)、「スリッパ等」295人(8・6%)、「貴重品」294人(8・6%)、「カセットコンロ」286人(8・4%)、「トイレパック」228人(6・7%)という回答となった。「懐中電灯」「携帯電話」「携帯ラジオ」が多いことがわかる。「トイレパック」の回答が少ないが、災害時は下水管破損の恐れからトイレが使用できないことが浸透していない、ということが読み取れる。他に、「水」「食料品」「医薬品」「乾電池」「タオル」等があげられた。
問い合わせは、亀澤会長(【電話】045・893・0118)まで。
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