龍華寺(金沢区洲崎町)が所有する仏画・絹本著色釈迦十八天像(けんぽんちゃくしょくしゃかじゅうはちてんぞう)が11月2日、横浜市の指定有形文化財に指定された。また、上行寺(金沢区六浦)の地域史跡・「嶺松寺址(れいしょうじあと)と千葉氏ゆかりの地」も登録地域文化財に登録された。
指定文化財は、「横浜の歴史、文化、自然を理解する上で重要」と判断されたもの。登録地域文化財は、「地域の人々が大切に守ってきたもので、地域の歴史を知る上で必要」と認めらた文化財だ。
希少な仏画
十八天像は、約縦130cm・横60cmの仏画。県立金沢文庫(金沢町)に保管されている。釈迦を主尊とし左右に四天王、日天など18の尊形を群集させている。国家の安泰を祈願する国家鎮護の経典・「金光明最勝王経」に基づき罪をさんげする際に使用された。市内で鎌倉時代まで遡る仏画は希少だという。
和田大雅住職は「今まで重要視されてこなかったことを残念に感じていた。指定されてうれしい」と話した。
瀬戸神社らと深い関係
嶺松寺址は金沢区六浦2丁目にある。この地は、古くから地元住民に「殿ヶ谷」「堀之内屋敷」と呼ばれ谷戸の奥の山すそに多数の墓標が存在。幕末まで代々瀬戸神社の神主を務めた千葉氏の名が嶺松寺に残る墓塔に記されていることから瀬戸神社、上行寺、嶺松寺との深い関係が推定される。
倉多亮修住職は「文化財に登録されたことは喜ばしい。また、今回六浦地域の歴史にスポットがあたったこともうれしい」と登録を喜んだ。
絹本著色釈迦十八天像は、来年1月8日まで金沢文庫で開かれている特別展「唐物」で展示されている。
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