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公開日:2017.12.14

磯子区青少年育成協議会
関係団体の連携 明文化
90周年機に指針策定

  • 出前授業の様子=磯子区役所提供

 磯子区青少年育成協議会(高田誠会長)はこのほど、「磯子区青少年健全育成指針」を策定し公表した。学校、家庭、地域が連携し青少年を育てていく環境を形成することを目的としており、このような指針を策定するのは市内でも珍しい取り組み。

 磯子区青少年育成協議会は1983年、概ね18歳までを対象とした青少年の非行、犯罪防止運動を行うために発足した団体。指針の策定は今年度の磯子区運営方針の新規事業。区制90周年を機に、これからの磯子区を担う青少年の育成を強化するために学校、家庭、地域が一体となった共通理解や目標の共有が必要との考えから、専門家の意見を交えて約1年かけて策定した。

「きずな」「ほだし」テーマ

 20ページにまとめた指針では、基本目標を「大切にしよう!『きずな』と『ほだし』」とした。2つの言葉はどちらも「絆」という漢字の読み。協議会では、心地よく感じるつながりを意味する「きずな」に加えて、行動を制限され、わずらわしく感じる「ほだし」の両方があるからこそ、強いつながりが生まれるとテーマにした。指針の中では「学校、家庭、地域でできること」を明記し、家庭では「一日の出来事を話してみよう」「決まり事をしっかり守ろう」といった、すぐにできる行動を示した。

 若者支援を行う認定NPOコロンブスアカデミーの渡辺克美理事長は「核家族化が進む現在、子どもが異世代の人と接する機会が少なくなっている。青少年育成には家庭、学校にプラスして地域で見守り、育てていくことが求められており、共通認識を持つことは大切」と話す。今後は指針の実行が求められる。事務局の磯子区役所は子どもたちにも周知させようと、分かりやすくまとめたリーフレットを作成。磯子区内の全小・中学校に配布した。

 高田会長は「皆さんと考えた指針を作成することができた。学校、家庭、地域が連携し一体となった取り組みができれば」と話した。 同協議会は、連合町内会、青少年指導員協議会などの各団体や小・中学学校長会、区役所などで組織される。このような様々な団体が協議会を組織するのは市内でも例が少ない。事務局の磯子区役所地域振興課によると、主な活動は委員会開催や区民向けの講演会の主催など。今年度は、磯子小学校、根岸中学校で出前授業を実施。インターネットトラブルやSNSに関するいじめ問題などを、専門家を招いて指導した。

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