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金沢区・磯子区 人物風土記

公開日:2020.06.11

4月から横浜市立大学の学長を務める
相原 道子さん
金沢区在勤 63歳

すべきことから逃げない

 ○…今年4月、窪田吉信前学長からバトンを引き継ぎ、横浜市立大学初の女性学長に就任した。「特色のある大学にしたい」と意気込む。港町として発展してきた横浜は、外からの人を受けいれる風土が根付いている。「様々な人材を受け入れて生かすとともに、世界に羽ばたくグローバルな学生を育てていく」と話す。

 ○…女性が性差なく働ける職業として医師を志し、身近だった横市大に進学した。当時の入試倍率は約40倍。同級生60人のうち女性は6人だった。病床実習で患者に接するうち、「学生にできるのは話を聞くことくらいだったが、他人の人生の一端を共有できる医師という職業の面白さを知った」と振り返る。学問として身に着けた「医学」が、人を診ることで「医療」になる――。「患者は一人ずつ違い、教科書通りの人はいない。人として向き合う大切さを学生にも感じてほしい」

 ○…同じく医師である夫との夫婦仲は「いいですよ」とにっこり。学会などで海外にいくと、夫の運転で好きな旅行を楽しむこともあるという。イエローストーンなどの大自然の造形物や文化の香り高い街並みなど印象に残る風景は数多い。「今はなかなかいけませんね」と苦笑い。

 ○…2016年から同大付属病院の病院長を4年務め、病院の経営改善に貢献した。「しなければならないことから理由をつけて逃げてはいけない」と、真正面から課題に向き合ってきた。学長となった今も、新型コロナの対応に取り組む病院や学生に対し、深い感謝の念を示すとともに、「全学をあげて支援に取り組む」と力強い。8年後に迎える100周年に向け、過去からの積み重ねを発展させ次代へとタスキをつなぐ。

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