横浜高校(金沢区能見台通)がモデルとなった小説『ラブオールプレー』が、今春からアニメとして放送される。主人公・水嶋亮役を人気声優の花江夏樹さんが務めるなど、放送開始前から注目が集まっている。
原作は小瀬木麻美さんによる小説。ポプラ社から2011年に1作目が刊行され、これまでに全4作が出版された。横浜湊高校バドミントン部に所属する水嶋たちがインターハイ制覇を目指して奮闘する姿を描いた作品で、アニメ化にあたり昨年8月から12月にかけて新装版も刊行された。
1年の密着取材
主人公が通う横浜湊高のモデルが横浜高だ。新装版には「最寄り駅から学校の敷地まではほんの二、三分だ。すぐに鮮やかな緑の人工芝のグラウンドが目に入ってくる」など、現在の同校を想起させる表現が登場する。
「約1年にわたって練習や大会、合宿まで密着して、熱心に取材していただいた」。同高バドミントン部の顧問・海老名優教諭は、1作目刊行前の10年以上前に取材を受けた。完成した作品を読むと当時在籍した生徒を思わせる人物や、自身が生徒にかけた言葉なども登場。「僕が言ったことも多く出ていた。10年経って映像になるとはびっくり。長く務めていると良いことがある」と笑顔を見せる。
横浜全体が舞台
同作は小瀬木さんの息子が中高でバドミントン部に所属していたことをきっかけに誕生した。「息子に県内で一番強い学校を聞いたら横浜高校という答えだった」ことから、同校に取材を依頼すると快諾。小瀬木さんは「横浜高校がなかったらこの作品はなかった」と話し、同校や試合会場へ何度も足を運んだ。
三省堂書店新横浜店に勤務し、都筑区在住の小瀬木さん。「横浜高校だけでなく、横浜全体が舞台」と話し、作中には都筑区をはじめ市内各地を彷彿とさせる描写や地名も。「アニメになることで、より多くの人が作品に触れてバドミントンを好きになってくれたら」と話し、続編の執筆に向けても準備を進めているという。
放送は読売テレビ・日本テレビ系で土曜午後5時30分から(一部地域を除く)。開始日などは順次発表される予定。
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