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公開日:2024.02.08

磯子区
災害時に中学生の力を
新たに防災啓発動画公開

  • 動画を放映した地域防災拠点での訓練

  • 動画は二次元コードから

 磯子区役所はこのほど、新たに防災啓発動画を作成した。区内で暮らす中学生たちに災害時に地域の力になってほしいという考えから、中学生にできる防災の取り組みや災害時の行動などを収録。中学生はもちろん、世代を超えて広く周知することで地域の防災力向上を目指す。

 動画のタイトルは「防災美(ぼうさいみ)ちゃんと学ぼう〜磯子の中学生にできること〜」。全編で約25分で、オープニングと全5話で構成されている。

 「ハマノくん」と「イソゴくん」という二人の中学生が、防災のことなら何でも知っている天使「防災美ちゃん」の話を聞きながら、防災について学んでいくストーリー。各話は最長5分程度でまとめられ、分割しての視聴も可能。区役所担当者は「親しみやすく、今までにないような動画が完成した。肩肘張らずに、気軽に見てほしい」と話す。

地域を支える一人に

 作成の背景には、少子高齢化の進展や共働き世帯の増加などがある。日中は仕事などで区外へ出る大人も多いことから、災害が発生した場合には人手不足が想定される。

 そこで、区役所が「地域を支える役割を担ってほしい」と考えるのが中学生たちだ。災害時に役立つ知識を持ち、行動できる中学生が少しでも増えてほしいと、今回の動画制作を企画。昨夏にプロポーザルによって業者を選定し、制作を進めてきた。

 撮影には、汐見台中学校の演劇部や洋光台第二中学校のボランティア部をはじめとする区内の中学生や、地域住民も協力。岡村天満宮や横浜市電保存館なども登場し、磯子区ならではの動画に仕上げた。各話で地震が起きたらまずどうするべきか、「災害時安否確認バンダナ」を使った安否確認への協力、地域防災拠点での過ごし方など、中学生たちにできる行動などを伝えている。

 動画は区役所ホームページで公開している。また、区内の小中学校にDVDを配布したほか、一部の地域防災拠点での訓練でも放映。区は各校での講話なども検討しており、災害時の役割やできることなどを小中学生へ直接伝えていくという。区役所担当者は「地域の方に声を掛けたり、子どもたちの面倒をみたり、中学生が力になれることもたくさんある。家族も含めて見て、できることを考えてみてほしい」と話している。

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