戻る

金沢区・磯子区 トップニュース社会

公開日:2025.07.17

磯子日枝大神
夏祭りのにぎわい再び
8月2日・3日 長年の思い形に

  • 和田宮司(左)と池田さん

 かつては露店や神輿など「夏祭り」でにぎわっていた地域の活気を取り戻そうと、磯子区磯子の日枝大神で露店や映画上映などのイベントを含めた夏祭りが8月2日(土)・3日(日)に開催される。約10年前に露店が消滅した当時高校生だった和田将詞宮司(28)が「将来自分が継いだら、今の寂しい状況を打破してやろう」と心に誓い10年。地元出演者も招きコミュニティが集う場として新しい形の夏祭りの第一歩を踏み出す。

 日枝大神は700年以上前から現存するとされる歴史のある神社。毎年8月の1週目の週末に開催している例大祭では神事と神楽奉納を40年ほど続けてきた。

 和田宮司によると、20年ほど前の最盛期には近隣の寺で町内会の祭りも同日に行われ、磯子旧道沿いに30店ほどの露店が並び多くの人でにぎわっていたという。約10年前までは露店が出店されていたが、露店商が他の神社に出店するようになり、人手が減少。和田宮司にとって幼少時の夏祭りは、普段は会社員の人が祭りになると神輿を担いで一致団結する姿や、地元の同級生が集い楽しむ姿、家族で露店でご飯を食べたりした記憶がうっすらと。だが、露店がなくなった時のことは「すごく寂しかったのを鮮明に覚えている。神事とお神楽のみの例大祭を変えようと思った」と振り返る。

 神職資格取得のため伊勢市の皇學館大学に進む中、神社のあり方などを学ぶうちに「神社は七五三など人生の節目に家族が集まる場。地域の皆さんがコミュニティの中心として集える空間になれば」という思いがさらに強くなっていった。3年前に代替わりし、「地域との連携をはかりたい」和田宮司と、日枝大神責任役員の池田肇さんらの「新しい人たちがどんどん増えてきて、横のつながりが廃れてきている。お祭りを復活させればまた人が集まるようになるのでは」という思いが重なり、昨年の例大祭後に祭礼実行委員会を結成。再び人が集まり、にぎわう夏祭りを復活させようと動き出した。

境内で映画上映も

 祭りを開催するにあたり、インターネットを使って露店の出店者を募集。都内や静岡県からも応募があり、ガラポンくじや射的、輪投げ、かき氷、焼きそば、綿あめ、チョコバナナ、フルーツ飴、ラムネなど、夏祭りらしい出店がそろう。

 2日は港北神代神楽、YOKOHAMAスパイク、オズキッズダンス、磯子軽音楽部など地元を中心とした出演者によるパフォーマンスや、3日は映画「サマーウォーズ」の野外上映も行われる(午後6時30分〜)。

 また、磯子浜東町内会で担ぎ手がいなくなってしまった神輿を譲り受け、宮神輿の巡行も初開催。神輿をトラックに乗せ、町内を巡行する。和田宮司は「自分一人では何もできないところを池田さんをはじめ、神社役員が賛同してくれた。たくさん人がきて活気のある、日本の夏を絵に描いたような夏祭りになれば」と話す。2日、3日とも午後4時から9時。問い合わせは同神社【電話】045・751・3893。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

金沢区・磯子区 トップニュースの新着記事

金沢区・磯子区 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS