横浜市医療局がん・疾病対策課と医療政策課は５日、がん治療と療養などに関することを整理、確認するための「がん治療と療養についてのコミュニケーションツール」と題したリーフレットの完成を発表した。
市では２０１４年10月に施行された「横浜市がん撲滅対策推進条例」に基づき、がん対策に関わる様々な取り組みを行っている。また、緩和ケアの拡充に向けた課題について検討するため、２０１８年度から19年度にかけて医療関係者や患者団体などが検討会を実施。がん治療を行っている人や治療を行っていない人たちにも広くがん治療や緩和ケアについて考えるきっかけを作ろうと今回の作成に至った。リーフレットは患者や家族、医療スタッフ間の情報共有や認識を深めていくことにもつながると期待されている。
リーフレットは「病状や治療についての理解」「周囲の状況」「ＱＯＬ（生活の質）」「自身の意向」の４つの分野に分け、質問数は14項目。質問に答えることで患者が置かれている状況を整理するとともに、治療や生活について多角的に考えるヒントになる。また、療養の不安やがんの痛みを数字や顔のマークを使って表現することで周囲にも状態を伝えることができる。ほかにも、痛み止めについての説明や公的医療保険や介護保険、治療と仕事を両立する両立支援など、患者をサポートする相談窓口や、患者同士の支え合いの場などの案内などもリーフレット内に記載されており、患者一人ひとりのニーズに合った支援を受けることができる。
市内病院で入手可能
リーフレットはがん診療連携拠点病院のほか、市内病院で無料配布されているほか、横浜市のホームページにもＰＤＦデータとして公開されている。
リーフレットについての問い合わせは横浜市医療局がん・疾病対策課（【電話】０４５・６７１・２７２１）へ。
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