港南区民生委員児童委員協議会の会長に就任した 杉山 静枝さん 日野南在住 72歳
地域の「よろずや」でいい
○…高齢者世帯の見守りをはじめ、地域福祉増進のための幅広い活動を担う「民生委員・児童委員」をこれまで27年務めてきた。日野南地区では約20年に渡り地区の会長を担い、最後の任期に港南区内の委員269人をとりまとめる役を任された。「それぞれの担当地区でみなさん楽しくやっている。その役割に専念してもらえるよう、環境を整えられたら」。部会の見直しなど委員の負担軽減に着手する意向だ。
○…各区の代表が集まる市の連絡協議会のほか、区内でも委員の代表として役割は多く、会長就任以来スケジュール帳は真っ黒という。一方で心には、常に担当地区のことがある。20年前はわずかだった高齢者の独り暮らしが今では10倍以上に増え、「元気づけるために何をしたらいいか。工夫したり、考えるのが好きなんです」と語る。
○…愛知県岡崎市出身。男兄弟3人に囲まれ、自然豊かな山の中で一緒になって遊び育った。短大を卒業して8年ほど小学校の教諭を務め、当時の経験が今の活動の原点にある。思い出深いのは重度の障害児が2人在籍していた50人のクラス。子どもたちはごく自然に2人を思いやり、よい関係性でクラスの中に溶け込んでいたという。「地域も、障害者が今以上に暮らしやすいものでないといけない」。残る任期の大きな課題にも据えている。
○…笑顔で明るく、分け隔てなく――。優しい雰囲気ながら、必要とあらば言うべきことを言う。そんな姿勢に地域の信頼は厚く、寄せられる悩み事は多岐にわたる。近年は認知症に関する相談が増え、医師でもある夫の助言を受けながら患者家族をサポートしている。「地域の相談の『よろずや』だけど、それでいい。まちの人たちとのふれあいがうれしい」
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