港南区・栄区 トップニュース社会
公開日:2025.09.18
港南区交通安全新事業
2小学校でモデル実施
小型カメラで通学路撮影
港南区は児童に交通安全について考えてもらうことを目的とした新事業「みんなの83(ハチサン)交通安全ラボ」を下永谷小、桜岡小をモデル校として開始した。小型カメラなどを用い児童の視点で通学路の安全性を見直す。
区からの呼びかけに賛同した2校がモデル校となった同事業。先行する下永谷小では9月2日、集団登校時のグループである「登校班」の班長児童約70人が体育館に集まった。
児童が自ら小型カメラで通学路の撮影を行うことや、警察官から安全についてのアドバイスを受けること、学習成果を保護者や地域向けに発表することなどを区役所職員や教諭から説明を受けた。
撮影された映像を、児童や教員、保護者、警察官などが評価し危険箇所の発見に役立てるほか、児童を車の運転席に座らせ、ドライバーの視野を体験させるといった取り組みが予定されている。
より児童に寄り添った安全対策を実施することとが目的。さらに、班長である高学年が意識を持つことで、中学進学後も安全に気を付けるようになるとともに、下級生にも注意することを伝え、安全への意識が学校の伝統となることが期待される。
考える力を養う
同校で安全部を担当する田多玲教諭は「児童が考える力を付けること」の重要性を語る。各校特有の安全課題を克服することにつながるからだ。例えば下永谷小は丘陵地の住宅街であることから、入り組んだ細い道が多い。歩道が狭かったり、車が歩く場所のすぐそばを通り抜けたりするケースが散見されるという。
さらに、児童数が区内一で、その分事故が発生する確率も上がる。「自分で歩き、地域に伝えることで、互いに安全を意識する雰囲気を醸成したい」と話す。
また、関谷道代校長は「取り組みを通し、自分の身は自分で守ることと、安全のために大人が努力していることを学んでほしい」と期待を込めた。
子どもの感じ方重視
取り組みの基礎となっているのは今年4月に施行された、横浜市こども・子育て基本条例。区担当者によると「条例に則り、交通安全についても大人主導ではなく、子どもの意見を取り入れた取り組みが必要と考えた」という。
身長の違いで、視界が異なり、危険の感じ方にも差が出る。児童の意見が反映されることで、大人の視点では気付くことができなかった、対策の不十分な箇所が明らかになる可能性がある。
桜岡小での取り組みは9月下旬か10月上旬の開始を予定。同校は上大岡駅の繁華街に近く、交通量が多い上、細い道も多い。2016年には登校中の児童に軽トラックが突っ込み、男子児童1人が死亡、児童を含む8人が重軽傷を負う事故が発生した。現在でも集団登校を行っているのは、下永谷小と桜岡小だけだ。内容は下永谷小の取り組みに近いものになる予定だという。
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