西区帷子川で9月22日、ボートなどを使ったクルーズ体験が行われた。横浜市が横浜駅周辺の再開発計画の一環として防災を目的に設置した浮桟橋を利用したもので、将来的には川をレジャー、観光に活かす拠点とすることも視野にいれる。
1時間かけ周遊
当日は地元住民や横浜駅周辺のまちづくりを推進している協議会のメンバーら、およそ40人がクルーズに参加。「E―ボート」と呼ばれる10人乗りの手漕ぎボート2艇のほか、ハワイ生まれの水上スポーツ「SUP(スタンドアップパドル)」に乗り、日産本社前の桟橋から、相鉄ムービル前に設置されている浮桟橋までを約1時間かけて巡った。
体験を終えた参加者は「頭上近くに迫る橋の下を通るのは面白かった」「オフィスビルの間など普段は見られない景色ばかりで新鮮だった」と話していた。
市民団体が提案
このクルーズに利用された浮桟橋は昨年11月、横浜駅周辺の再開発計画「エキサイトよこはま22」の一環として2013年3月までの期間限定で設置された。
災害の際、物資の積み下ろしができるといった防災対策に加え、レクリエーションへの利用を目的としており、市はこれまで水上避難訓練を実施するなど、その利用法を模索してきた。
この桟橋に目を付けたのが、川を利用した街づくりを目指す市民団体「コレヨコ水辺班」(山崎博史代表)。同団体は都市における水辺利用の促進を図るグループのメンバーや一般市民、市職員らで構成される。これまで中区の大岡川でもイベントクルーズを実施して好評だったことから、今回のクルーズを市に提案し、開催が決定した。
山崎代表は「せっかく市街地の中心に桟橋が設置されたので、今後も横浜ならではの景観が楽しめるような取組みを行っていきたい」と語る。10月には中央卸売市場の見学を盛り込んだ同様のクルーズも予定しているという。また市都市整備局では「今までにない桟橋の用途を探ることができて良かった。今後レジャーの拠点とするには手すりなど安全面を考慮した設備拡充や更衣室の確保といった課題が残るため、桟橋の設置期間延長も視野に実験を続けていきたい」と話す。
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