本牧地区センター、中図書館との複合施設に入る障害者の通所施設「オリブ工房」が、今年開所30周年を迎えた。6月27・28日には、同所で利用者による自主製品の展示即売会が行われ、利用者をはじめ近隣住民らでにぎわっていた。オリブ工房では、公共施設と隣接する利点を生かし、今後とも地域との交流を深めていく方針だ。
オリブ工房は1989年4月に、本牧地区センターと中図書館が入る複合施設に開所した。定員60人のところ、現在58人が利用している。経営主体は、障害者の通所や入所施設、また高齢者のグループホームなどを運営する社会福祉法人聖坂学園(柴田昌一理事長)=中区小港町。同学園が運営する最初の通所施設として整備された。
計画当初、障害者の通所施設に対して地元から心配する声もあったが、行政の協力もあり開所に漕ぎつけた。
同学園はキリスト教の精神に基づいた運営を行っており、利用者個々人の自己実現を掲げている。オリブ工房では知的障害者を主な利用対象者として、日中の活動の場を提供。杉板を使った鍋敷きなどを作る木工をはじめ、茶わんや湯飲みなどを作る陶芸、色とりどりのキャンドル、織り布によるバッグやコースターなどの手織りもの、天然石を使用したアクセサリーなどを製作している。
毎年6月と11月には地域向けイベントを実施。今回はその1つとして開所30周年を祝した。会場には利用者が製作した商品が並び、地区センターや図書館利用者をはじめ近隣住民らが集った。
約20年前から同施設でボランティアを行う神鳥満さんは「福祉施設が地域に開かれていることは良いこと。今後も積極的に支援していきたい」と語っていた。
「花の日」で地域に感謝
11月には、地区センター祭と同時開催で「オリブ祭バザー」を予定しており、隣接する「本牧なかよし公園」まで露店が並ぶなど年間で最大のイベントとなっている。
また6月には「花の日」として花を、11月には「収穫感謝祭」として果物を、日ごろの感謝を記したメッセージカードとともに地域の病院や交番、バス事業者などに利用者が届けているという。
施設長の井ノ上雅義さんは展示即売会などを通して「障害者の社会参加を促すとともに、障害がある方への理解も深めてもらえたら」と話した。
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