藤棚を再生し、地域のつながりとにぎわい形成につなげたい――。そんなプロジェクトが西区でスタートした。6月23日には、造園の専門家を講師に浜松町公園で剪定(せんてい)作業などの講習会が開かれた。事業を担当する西土木事務所は、地域の住民らと協働で一年かけて区内の8公園にある藤棚を維持管理していく。
藤の花が咲くのは4月下旬〜5月上旬。プロジェクトは西区の緑化推進事業の一環で、きれいに垂れ咲く1mの藤の花を目指している。
西土木事務所が管理する公園の内、藤棚がある8公園を対象に5、6月に専門家が現地の生育環境や状況を評価。そして6月23日には、西区南浅間町で造園業を営む一級造園技能士の小林哲也さんを講師に招き、浜松町公園で剪定や施肥、幹の保護などが行われた。
この事業では、藤棚交差点付近の商店街メンバーを中心とした藤の棚保存会をはじめ藤棚地区センターや境之谷こどもログハウス、西スポーツセンター、西前小学校と連携。当日は各団体の関係者を含め約20人が参加し、維持管理に向け小林さんの指導を仰いだ。
今後は7月中に残りの7公園で土木事務所の職員が剪定作業などを進める。来年の1、2月には改めて維持管理方法のアドバイスを受ける予定。同事務所では年度末に「維持管理手法(案)」をまとめホームページなどでも公開したいとしている。公園愛護会をはじめ地域住民など誰もが藤棚を管理できるようにすることがねらいだ。
浜松町公園で講師を務めた小林さんは、藤の木の管理について難易度は高くないとしつつも、「剪定では花芽を切ってしまうことが多いので注意が必要」と話した。また年間を通して継続的に作業することも大切だと指摘していた。
保存会も期待
藤棚一番街商店街の理事で藤の棚保存会メンバーの鈴木現さん(47)は、今回のプロジェクトを受け「藤棚地区など西区の魅力アップにいいことだと思う」と喜ぶ。鈴木さんは、地名の由来にもなったとされる藤棚交差点付近にある2つの藤棚の手入れを定期的に行っている。
対象の8公園は以下の通り。▽浜松町公園▽戸部公園▽伊勢町もくせい公園▽御所山公園▽境之谷公園▽霜下公園▽軽井沢公園▽楠町公園
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