西区出身の米澤哲哉主将率いる東海大学サッカー部が、1月6日から23日に開催された特例大会「#atarimaeni CUP サッカーができる当たり前に、ありがとう!」で、県リーグ所属校として全国優勝するという大学サッカー史上初の快挙を成し遂げた。同校としても20年ぶりの全国優勝となった。
同大会は公益財団法人日本サッカー協会と、一般財団法人全日本大学サッカー連盟の主催。新型コロナの影響で中止になった夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントと、冬の全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)を一つにした特例大会となった。
東海大学サッカー部は昨年9月から11月にかけて行われたアミノバイタルカップで5位に入り出場権を獲得。全国大会に出場した32チームの中で、唯一の県リーグ所属校だった。
降格からの快進撃
昨季は関東2部リーグから県リーグへと降格した同部。そこでDFの米澤主将を中心に、堅守と走力を武器にしたサッカーを磨き上げてきた。初戦の鹿屋体育大学や、昨年度全国王者の明治大学、日本大学、順天堂大学ら格上を次々撃破し、台風の目として注目を集めた。「先制されながらも、追いついてPK戦で勝利した明治大学戦が山場だった。ここを乗り越えられたことで、チームにも自信と勢いがつきました」と米澤主将は話す。
決勝の相手となった法政大学は、4年連続全国大会決勝進出の強豪。チーム力、技術ともに想定を上回る強さで、前半は苦戦を強いられた。
しかし後半は気持ちで負けない粘り強いサッカーで流れをつかみ、コーナーキックから生まれたゴール前の混戦で、こぼれ球を水越陽也選手が押し込み、これが決勝点に。1―0で法政大を破った。米澤主将は「勝った試合からも改善点を見つけ修正を繰り返してきた。そして何よりサッカーを楽しんでいたと思う」と快進撃の要因を分析する。
小学生から守備一筋
西区出身の米澤主将。幼稚園からサッカーを始め、宮谷小時代に市内のクラブチームである横浜ジュニオールSCに所属。そこからDFとしてプレーするようになって以来守備一筋で、当時からヘディングでの空中戦が得意とし、「相手FWをねじ伏せる瞬間が爽快だった」と今でも強みの一つだ。また小学4年生からそれぞれのチームで主将を任され、東海大での主将就任もプレッシャーではなかったという。その後は軽井沢中に進学し、高校は湘南工科大附属高校へ。2年生の時からレギュラーを任されるようになるが、「当時はプレッシャーに弱かった」と振り返る。しかし同学年で迎えた全国高等学校サッカー選手権大会神奈川県予選の準決勝で桐光学園高校との対戦時、現在プロで活躍する選手らと対峙。敗戦となったものの、確かな手ごたえを感じたことはサッカー人生の中でも大きな転機だった。「あと1勝すれば全国大会出場というところで手が届かなかったりと、悔しい思いもいっぱいしてきた」というが、「大学サッカーも含め、選んだ道を正解にしてきた。これからも自分の選択に後悔が無いように進んでいきたい」と力強い。4年生として大学サッカーを有終の美で飾り、プロ志望だが今後のキャリアは未定(2月12日時点)。まず目標に見据えるのはJ1の舞台だ。
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