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キノシネマみなとみらい 誰もが楽しめる映画館に 企業が貸切、障害児を招待

社会

公開:2024年9月26日

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映画上映を楽しみに待つ子どもたち
映画上映を楽しみに待つ子どもたち

 キノシネマ横浜みなとみらい(大田陽右支配人)で9月16日、発達障害がある子どもたちを招いた上映会が初めて行われた。同館では地域企業の協賛による新たな社会貢献の一つとして、この活動を広めていきたいと考えている。

 自閉症やADHD(注意欠如・多動症)などの発達障害は、席にじっと座っていられない、急に声を出してしまう特性があり「周囲に迷惑をかけてしまう」という理由から、映画館のような静かな空間は敬遠されがちだ。こうした悩みを聞いた(株)kinocinema興行部の松川弘也さんが、貸切上映会を企画。「劇場を丸ごとレンタルしてもらうことで障害の有無に関係なく、誰もが映画を楽しめる仕組みができたらと思った」と話す。前職のネットワークを生かし、協賛企業と施設の橋渡しを行った。

 今回招待されたのは、放課後等デイサービス「サードベース」=戸塚区=に通う子どもたち。小学生から高校生までの25人とスタッフ12人が参加した。映画館での鑑賞が初めての子も多く、上映が始まる前には、館内で持参した弁当を食べて記念撮影を楽しむなど、自由に過ごしていた。

 通常は持ち込み禁止だが「貸切にしてもらえれば様々な配慮ができる」と松川さん。照明も通常より明るくし、人気アニメ『怪盗グルーのミニオン超変身』を上映。終了後は多くの子どもたちから「楽しかった」という声が聞かれたという。

 同デイサービスの三枝一樹さんは「外出イベントはよく行うが、映画館は初の試み。皆思った以上に集中して見ていた。途中トイレに出入りする子もいたが貸切なので安心できた」と話す。

寄付ではなく体験を提供

 今回の映画館のレンタル費用は、ハウスクリーニング事業等を展開する(株)プリーズコミュニティ=港北区=が協賛した。同社社員で、サードベースに娘が通う石井靖大さんは「障害の特性から躊躇してしまう場所も多いが、子どもには様々な経験をさせてあげたい」と思いを語り、映画鑑賞は貴重な体験になったと感謝する。「寄付だけでなく体験を提供するという社会貢献のかたちがあることを知ってもらい、この取組が広まればうれしい」と、後藤拓郎代表。

 同劇場には3つのシアターがあり、収容人数は55人〜110人程度。今回の協賛費用は、劇場のレンタルと上映、参加者たちが楽しめるドリンクバーを付けて約10万円。「小規模シアターだからこその協賛しやすい価格帯」だといい、同館では「今後も同様の上映会を積極的に行っていきたい」と話している。

 協賛の問合せなどは、同劇場【電話】045・264・4572へ。

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