継続して平和学習に取り組む南中学校=南区六ッ川=に1月30日、沖縄県東村(ひがしそん)立東小中学校の知花(ちばな)淳次校長が訪れ、2年生約160人に「いくさやならんどー(戦争はダメだよ)」をテーマに特別講義を行った。
2校は3年前から現地やオンラインで交流を続けてきた。昨年11月の沖縄県北部豪雨災害で、南中生徒が支援金と応援メッセージを東村に贈ったことを受け、知花校長がお礼に訪れたという。
知花校長の出身は米軍の沖縄本島上陸の地となった読谷村(よみたんそん)。太平洋戦争末期、当時5歳だった知花校長の父親は、約千人の村民と一緒に近くのガマ(自然の洞穴)に避難した。そのガマでは、米兵の投降を呼びかけに応じ、村民は生き延びた。だが、同じ地区にある別のガマでは、避難した約140人のうち83人が集団自決に追い込まれたという。また、当時6歳だった母親は、北部に逃げ何週間も森の中をさまよったとも。「父と母が亡くなっていれば、自分はここにいない」と語った。また、戦後も米軍基地があり、影響がいまだ続いていることも述べた。「戦争をすると人が人でなくなってしまうことを伝えたかった」と話した。
生徒は熱心にメモをとりながら、話に聞き入っていた。丹内(たんない)バゴーシ利央さんは2004年の米軍ヘリ墜落に触れ、「80年も前のことなのに、まだ影響が残っていることに驚いた」と話した。田宮琉貴さんは5月に修学旅行で沖縄を訪れることに触れ、「もっと学習して、現地で実際に見ることで学びにつなげたい。修学旅行はゴールではなく、次につないでいかないと」と話した。
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