3月29日に南センターで教室を開催する紙飛行機の日本チャンピオン 丹波 純さん 南区若宮町出身 57歳
”1秒でも長く”を探求
○…「モノづくり日本に必要な人材を育てたい」と、全国の学校やイベントで紙飛行機を作って飛ばす教室を開催する。飛ぶ理論まで実験ショーで教えるのは、科学のルールや規則性に気づいてほしいから。「遊びから工作に、工作から科学に、科学からモノづくりに興味を持ってほしい」。教室の前には近所の公園で翼の角度を微調整。「かっこいいところを見せたい」と、子ども相手にも手を抜かない。
○…南区若宮町出身。小学生低学年の時、数軒隣に住んでいた「紙飛行機のおじさん」と出会った。後に世界チャンピオンとなる吉田辰男さんだ。「自分でも作ってみたい」と弟子入りし、作り方や飛ばし方を教わった。中学・高校では一度離れたが、浪人時代に再燃。東北大学進学後も紙飛行機熱は冷めず、院生だった25歳で日本チャンピオンに。「当時は毎日外で飛ばしていて、真っ黒だった」と苦笑い。
○…吉田さんと紙飛行機を飛ばしに通った根岸森林公園が原風景。「たまに行って、この斜面で師匠と飛ばしたな、と懐かしむ」と話す。赤レンガ倉庫を眺めるのもお気に入り。同じ色が一つもなく、遠くから見ると奥行きがあるところに惹かれるという。「横浜は海も近く、散歩コースに事欠かない。いつかは戻ってきたいですね」
○…大学では機械工学を専攻し、飛行機の製造に必要な技術などを学んだ。現在は筑波にある研究機関に勤務する傍ら、テレビ出演や自身のサイトで紙飛行機が飛ぶ仕組みなどを発信。2日ほどかけて作る組立式紙飛行機は1分近く空を飛ぶ。「青い空の下を飛んでいると自分も飛んでいる気になる」と目を輝かせる。「1秒でも2秒でも長く飛ばしたい」――幼少期に抱いた探究心は下降することを知らない。
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