南区 社会
公開日:2024.01.04
南中学校
標準服の性差なくす
来年度から選択制に
市立南中学校(藤宮学校長)の標準服が2024年度から、男子の学ランを廃止し、ジャケットを選択制にするなどして刷新する。性差の境界をなくす「ジェンダーレス」の言葉が浸透する昨今、同校は男女が自由に標準服を選択できる形式をとる。
南中の現在の標準服は男子が学ラン、女子が襟なしブレザー、ベスト、スカートを組み合わせる形式。同校によると、60年以上前から現行の形式だという。ジェンダーレスや異常気象に配慮し、女子のスカートとパンツを組み合わせる形式を21年度から採用している。
横浜市教育委員会によると、市立中全143校のうち、現在は140校で女子生徒のスラックスを導入。3校は個別に対応している。
生徒の声重視
同校は標準服の改定を検討し、21年10月に生徒、22年2月に保護者にアンケートを実施。通気性やデザイン性、男女の選択制を本格化させることなど、過半数が改善を求めた。同校はアンケート結果を踏まえ、改定を決めた。新標準服は24年4月から導入され、入学生だけでなく、新2、3年生も希望すれば購入できる。
男女ともジャケット
デザインは紺系統。男女ともに、上は2種類のジャケットから選び、下は2種類のスラックス、スカートから選択、ネクタイの購入は任意で自由度が高い。ジャケットのエンブレムは生徒が考案し、稲葉葵さん(3年)のデザインが採用された。稲葉さんは「南中なのでシンプルに『M』とし、字をカールさせた。『かっこよく、かわいく』をテーマに、男女に受け入れられることを意識した」と話す。
標準服の改定に対し、ある男子生徒は「学ランよりもジャケットの方が体の動きに合わせて伸縮して動きやすい。性別に関係ないところも時代に合っている」、女子生徒は「『女子はスカート』という固定観念を変えるきっかけになり、個別対応ではなく、選択制にすることで生徒の意思が伝わりやすい」と話し、男女という概念をなくす改定を評価する。
藤宮校長は「男女の性差に捉われないという社会情勢とのずれをなくそうと、標準服の改定に至った。改定に携わった3年生は着用できないが、思いは後輩たちに伝わるはず」と称え、生徒主体で取り組んだことなどが成果としている。
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