ミュージカル座が8月に公演する「ニッキー」の主役を演じる 松原 瑚春(こはる)さん 平安町在住 11歳
笑いという「薬」届ける
○…物心ついた頃からお笑いが大好きだった。「化粧室のおばさんのモノマネやります」。目をクリクリさせリアルに再現する。表情豊かでキレのある動きは、見ている者を自然と笑わせる。この夏、お笑い好きな小学生が、創立18周年を迎えたミュージカル座のコメディ「ニッキー」の主役を演じる。セリフが多く、週に4日学校終わりに埼玉まで一人で稽古に通うなど、ハードスケジュールをこなすも「出演者と協力して作り上げていくのが楽しい」と充実感を漂わせる。
○…生後間もない頃、赤ちゃんモデルとして芸能界デビュー。以来NHK大河ドラマ「利家とまつ」や「ほんとにあった怖い話2012」に出演するなど、子役として芸能界で活躍している。一番印象に残っているのは「NEWクレラップ・とりあい篇」のCM。300人の中からオーディションで選ばれた。「学校のみんなも知ってるCMで、はじめは信じられなかったけど、撮影中にだんだん実感した。楽しかった」と無邪気にはにかむ。
○…学校でも友達とお笑いごっこで遊ぶ。「これやったらおもしろいねって、相談してみんなに発表する」。そんなおてんば娘だが、一方では福祉ボランティアにも参加。福祉施設などを慰問する「ジーバーキッズ」の一員として高齢者に笑顔を届けている。その活動の中で忘れられない出来事がある。寝たきりだった高齢者が舞台を観て「元気が出て足が動くようになった」という。「笑うことは一番の薬。薬から草冠を取れば楽しいになる。心が楽しくなれば体も元気になる」と語る眼差しは真剣だ。
○…将来の夢は「お笑い芸人」。U-20お笑い日本一決定戦の一次予選を通過するなど目標へと突き進む。母親には「本人が楽しくやってるのが一番」と温かく見守られる。「みんなに笑顔を届けられるようになりたい」。笑いという薬を日本中に処方するべく、今日も面白いネタを模索する。
|
<PR>