横浜市はこのほど、区内上末吉5丁目の鶴見川に架かる末吉橋の架け替え工事にあたり、対岸の川崎市と共同事業とする基本協定を締結した。来年度から本格的な調査・設計などに着手し、2017年度の着工を目ざす。
市境の上末吉5丁目と川崎市幸区を結ぶ末吉橋は、鶴見川上流の上り線が1950年に造られ、下流側の下り線は64年に架設。いずれも50年以上が経過しており、災害時などの緊急輸送路となる県道鶴見溝ノ口線上ということもあって、老朽化が懸念されていた。
今回の協定では、両市の共同事業として架け替えを行うことを確認。事業主体は横浜市となり、事業費を半分ずつ負担することなどが決まった。今後は、来年度から調査・基本設計に入り、16年度に詳細設計。17年度からの工事着手を目ざすとしている。
拡幅整備へ
現在の橋りょうは、長さ約107mで、4・5mの車道と、1・5mの歩道がそれぞれ2本通る。4本ある橋脚の経年劣化に加え、尻手方面から左折して橋を渡る際の最大渋滞長が460mになるなど、多くの課題を抱えていた。
現時点での架け替え後のイメージとして、市道路局は、耐震性の強化、右折レーン延長と交差点改良による渋滞減少、歩道の拡幅、橋脚の本数を減らし、大雨の時のスムーズな川の流れを確保、などを挙げ、課題を解消したい考えだ。
期待と不安混じる
自転車で生活道路として使っているという周辺に住む主婦は、「歩道が狭く、大型トラックなども通るので、他の自転車などとすれ違うのが怖かった。安全になれば嬉しい」と完成を待ち望む。
一方、鶴見川では安全面上、橋脚などの工事ができるのは雨量の少ない11月〜5月末のみとなっているため、工事期間が長くなることも予想される。すでに住民からは、工事中の渋滞悪化を懸念する声も上がっているが、市は「仮橋を造り車線を保つなど、なるべく影響のないような形で進めたい」としており、住民説明会を開き、意見を考慮していく予定だという。
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