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公開日:2017.04.06

尻手1丁目に子育て拠点
出生増エリア 待望の支援

  • 見学者が訪れた開所当日の施設

 区内2カ所目となる地域子育て支援拠点「わっくんひろばサテライト」が3月31日、尻手1丁目に開所した。周辺の市場、市場第二、矢向の各地区は、ここ数年、マンション建設などを背景に出生数が急増。子育て世帯からのニーズも高く、利用者はもちろん、区や関係者にとっても待望の施設誕生となった。



 地域子育て支援拠点は、市が各区に1カ所ずつ整備している施設。区内では8年前、豊岡町に開設された。



 サテライトは、同拠点に準ずる施設として、「横浜市子ども・子育て支援事業計画」に基づき設置が進められている。2015年度から19年度までに、乳幼児人口の多い5区に整備するとし、区内施設は港北区に次いで市内2例目となる。



保育所と合築



 「わっくんひろばサテライト」は、遊びや交流の場の提供、子育ての相談や情報発信などを行う。豊岡と同じく、社会福祉法人青い鳥が運営する。



 2階建ての豊岡とは違い、ワンフロアで構成。約2百平方メートルのフロアは、年齢別にゆるやかにスペースをわけるなど、工夫されている。鉄骨造3階建て新築ビルの1階部分に入居し、2・3階は認可保育所となる。



 開設にあたっては、「子育てを応援したい」というオーナーの協力があり、当初保育所のみだった計画が合築に変更されたという。



周辺団体と連携も



 施設の利用料は無料。初回に登録が必要だが、豊岡のわっくんひろばのカードも利用可能。対象は0〜6歳児と保護者、妊婦、子育て支援関係者など。開館は火曜〜土曜までの午前9時半〜午後3時半となる。



 運営スタッフは「好評頂いている豊岡と同じサービスを提供したい。気軽に遊びに来てほしい」と話す。



 また、周辺の子育て支援団体などとも連携していくとし、「イベントなどが重ならないようにできれば」と、エリア全体の支援に結びつける考えを示した。



9月までに176人誕生



 近年、区内では工場跡地へのマンション建設などを背景に、子育て世帯が増加傾向にある。



 出生数は、ここ5年間で平均して2700人前後を推移。特に市場、市場第二、矢向の3地区周辺は多く、開設された尻手1丁目は昨年度9月までで176人と、町別では唯一100人を超えるなど突出している。



 区こども家庭支援課の中澤智課長は「育児教室などでも、この周辺は子どもが増えていると実感していた」とし、設置場所を近辺に絞って探していたという。



 今回、オーナー協力のもと建てられた施設は、居抜きが主となる他の拠点とは異なり、「子どもが使うことを考えて作ってもらえた。まさにニーズどおり」と完成を喜ぶ。



利用者も歓迎の声



 豊岡の「わっくんひろば」は、開設7年の昨年、登録者が1万人を突破。1日の利用者は100人を超えるが、小さな子どもや荷物を抱え、遠方からの利用は難しいのが実情だった。



 開所日当日は、肌寒い雨模様にもかかわらず、登録を兼ね近隣に住む親子らが訪れた。



 徒歩5分ほどに住み、10カ月の子どもと見学に来た母親は「自宅で遊ぶのは、階下への音や広さなど、限界がある。豊岡は遠くて行けなかった。本当に助かる」と歓迎。近隣マンションに住む、2歳児と0歳児の保護者も「スタッフが常駐しているので安心して遊ばせられる」と笑顔を見せた。



 今後、施設では利用者支援の事業なども展開していく予定。

 

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