魅せます!鶴見のものづくり企業【8】 電流センサのパイオニア 末広町 株式会社ユー・アール・ディー
回路に流れる電流値を測る電子部品「電流センサ」の専門メーカーである同社。電流センサは、ヒーターなどの温調器、電気自動車の充電スタンド、信号機、半導体製造装置などの産業機器に使われている。今では一般名称で使われている電流センサだが、実は同社の創業者が命名した自社製品の呼称。尾和瀬究多社長は「URDという社名はUnited Research and Developmentの頭文字からとったもの。世の中にない物を商品化して新しい市場を創造していく研究開発型企業でありたい」と話す。
自社ブランドに尽力
同社は1973年、究多社長の父・穣二さんが鶴見で創業した。もともとは大手電機機器メーカーから血圧計のセンサの開発・製造依頼を受け、設立された会社だった。初めは下請けとして99%依存体制だったというが、ものづくりが好きな町の発明家だった穣二さんは、「このままでは安定しない。自分たちのブランドを作ろう」と自社製品の開発に着手。出来上がったのが、電流センサだった。
その後、様々な企業が電流センサの製造に乗り出したが、同社のこだわりは「多品種少量」。手のひらサイズのものから、直径15mほどのものまで一つからでも開発、製造、販売することで大手と同じ土俵に立つことなく、地位を確立。創業以来一度も赤字決算なく、業績も好調だ。
海外事業を拡大
欧米企業と提携し製品を生産するなど、すでに海外とも取引を行う同社。「海外からも注文は来る。需要があることはわかった」と究多社長。今後は新たな商圏開拓にも力を入れていきたいという。最近では語学堪能なタイ人女性を採用。「幸いにも鶴見は外国籍の方も多く住んでいる。地の利も生かして海外事業を拡大したい」。その道のパイオニアとして世界へ羽ばたく。
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