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公開日:2023.04.06

花月総持寺駅前
スロープ架け替えが完了
復活に地元から喜びの声

  • 架け替え後のスロープ(上)と旧スロープ=提供

 京急花月総持寺駅から鶴見花月園公園方面に伸びるスロープの架け替え工事がこのほど完了し、3月31日から運用が開始された。競輪場跡地の開発事業に伴い、一時は撤去も検討された同スロープ。地元で長年にわたり生活道として利用されてきたスロープの新設に、住民から喜びの声があがっている。

 新設されたスロープは全長約67mで、以前に設置されていたものより傾斜が緩くなり、バリアフリーにも配慮した設計となっている。これまでは自転車に乗ったまま通行するなど危険な場面も見られたが、今回は車止めを設置するなど歩行者が安全に歩けるよう配慮されている。

 花月園競輪場跡地は、鶴見花月園公園と市街地の整備を一体的に進めてきた事業。市街地の整備は独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と大和ハウス工業(株)・東京建物(株)・三信住建(株)の民間JVが共同による開発事業者として担当。スロープの架け替え工事は民間JVが担当し、費用は開発事業者で負担した。担当者は「地元の皆さんの要望に応えるため、架け替え工事を行いました。多くの方に利用していたければ」と語った。

地元の要望実る

 花月総持寺駅から鶴見一丁目のファミリーマート付近を繋ぐ同スロープ。40年ほど前に建設され、当時の経緯は定かでない部分も多いが、花月園競輪場の利用者で道が混雑し、踏切の渡れない状況を解消するために作られたものではないかと言われている。そして、地元住民にとっては通勤や保育園の園外保育活動、高齢者の交通経路として浸透しており、大切な生活道として利用されてきた。

 しかし、老朽化や現在の安全基準にそぐわないとの理由から、競輪場跡地の開発とともにスロープを撤去することが一時検討された。当初の説明に無かったこととあって、地元住民は強く反発。そして、住民たちは840人以上の署名を集め、市とURにスロープ維持を求める陳情書を提出した。

 当時、鶴見一・二丁目町内会で工事対策委員会副委員長を務め、署名活動などを行った矢澤健さんは「撤去の話が出た時、地域で協力して行った署名活動が実を結んで嬉しい。新しくなったスロープは舗装も良く、歩きやすいと住民からも好評です」と喜びを語った。

 昨年5月から行われてきたスロープの架け替え工事中は、駅に向かうには迂回する必要があった。これまでずっと利用していたという女性からは「迂回中は階段を使わなくてはいけなかったが、スロープが新しくなって歩きやすくなり、安心して利用できます」と笑顔で話した。

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