神奈川大学山岳部4年の畠山政大さん(21)が9月28日にマナスル登頂に成功した。ヒマラヤ山脈に属し、標高は世界第8位の8163m。「頂上からの眺めは、初めて見る山ばかり。世界の大きさを実感した」と感想を話した。
現役生とOBらと結成した登山隊のメンバーとして、8月25日に日本を出発した。ベースキャンプを目指していた9月8日、高山病に罹った同部の副監督が、カトマンズの病院にヘリコプターで搬送される途中に墜落し死亡。何度も一緒に登山し、熱心に指導してくれた恩師の訃報に、「ここで帰るべきなのか、登頂を目指すべきなのか」と苦悩したという。しかし、ヘリコプターに乗る直前の「頂上登ってこいよ」との一言が、登頂への後押しに。畠山さんは、「今でもそれが正しい判断だったのかわからない」と複雑な心境を話す。その後は決心が揺らがないように、日本との連絡を止めた。
そして、9月10日に4800mのベースキャンプに到着。高所順応を終え、9月24日から登頂を目指した。傾斜が続く7000m前後が一番きつかったが、トレーニングの成果で余裕をもって登れたという。登頂後には「次はどの山に登ろうかな」とすぐに考え出したほどだ。
畠山さんは海外へ行く際に「現地語を覚えて話す」という独自のルールを決めている。今回もガイドなどの現地人とネパール語で会話した。「相手の母国語を使った方が、気持ちが伝わりやすい」との実感からだ。登山中も各国の人と話したことで「視野が広がった」。人生観にも影響を与えた登頂となった。
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