神奈川消防団で初の女性本部部長に就任した 鈴木 典子さん 二ッ谷町在住 57歳
地域防災に女性の力を
○…発災時に現場に駆け付け、消火や救助活動を行う地域防災のエキスパート「神奈川消防団」の本部部長に、女性で初めて就任した。男性団員が8割以上を占める中での大抜擢で、長年取り組んできた広報委員会や本部補佐の活動が認められた。今後は広報部長として入団者募集に尽力しながら、団員たちが今まで以上に活動しやすい環境づくりに励む。「団員の皆さんの言葉にしっかり耳を傾け、意見を取り入れていきたい。身近な存在として、気軽に話してもらえたら」と微笑む。
○…入団は約20年前。横浜で女性団員が採用され始めた3年後のことで、当時の女性の割合は各分団に1割弱ほどだったという。その頃の女性団員はキャンペーンでの行進やチラシ配りなどが主な活動内容だったが、所属する分団では男女の隔たりがなかったため、次第に委員会など分団を越えた職も任されるように。広報委員として団員確保を目指し取り組んだ企画「イベント出展時の子ども向けガチャポン」は、家族層に消防団活動をPRでき入団者増加につながったと胸を張る。
○…二ッ谷小、栗田谷中の学び舎に通った生粋の地元民。「じっとしてはいられない」活発な少女で、中学時代はソフトボール部部長を務めた。高校卒業後は信用金庫に勤め、20歳で結婚すると4人の子宝に恵まれた。家族の理解を得ながら地域活動に力を注ぎ、これまで女性防犯隊や民生・主任児童委員、赤ちゃん訪問員に携わってきた。
○…趣味は体を動かすこと。山登りや釣りと、友人や消防団仲間に誘われたら何でも挑戦している。「今後は消防団OB会で借りている畑で野菜作りを学びたい」と目を輝かせる。好きな言葉は「自分に勝つ」。「好きな自分でいたいから、ライバルは常に自分です」
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