横浜市と災害時の協定を結んだ、横浜市仏教会の会長を務める 善浪 裕勝さん 保土ケ谷区在住 62歳
目標は「開かれたお寺」
○…大きな地震や風水害などの発生時、身近な寺院を避難所として市民に提供する-。横浜市仏教会の会長として、災害時の連携協定を横浜市とこのほど締結した。自治体と仏教会による災害協定は県内で初めて。「もともとお寺は地域の情報の発信基地。今でいう学校や区役所、地域ケアプラザのような役割を備えていた。その延長線上として、非常時でも寺院の存在は地域にとっても大きいのでは」と語る。
○…前会長の県仏教会会長就任に伴い、昨年6月に会長に就任。今回の災害協定は前会長時代から準備を進めてきた。各寺院のホームページ開設などのデジタル化にも取り組む。これらの根幹にあるのが「開かれた寺院でありたい」との思い。「お釈迦様の教えで『慈悲行』というのがありますが、誰であろうと受け入れることができるお寺でありたい。『絆』や『寄り添う』といった耳障りのいい言葉があふれていますが、うわべだけでなく自分たちが実践することで、いざという時の安心につながれば」。「杖は大丈夫?」「たまには外に出歩いてね」。檀信徒に優しく語りかける姿はまさに慈悲深い。
○…上星川と西谷のあいだ、旧八王子街道沿いにある正観寺の住職。僧侶の道を志したきっかけは、師匠だった先代住職から言われた「お坊さんはどんな人とも同じ立場で話が出来る。これはすごいことだぞ」という言葉。「立場や地位も関係なく、同じ目線で話が出来る。だからこそ、素直でありたいですね」と心掛ける。
○…寺を訪れると出迎えてくれるのが、8歳になる”番犬”コタロー。チワワとトイプードルのミックス犬で、生後間もなく家にやってきた。世話していた娘が結婚して家を出た後も、寺の看板犬として人気者だ。
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