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公開日:2023.01.26

西神奈川在勤吉備さん
雇用創出に市が功労賞
男女共同参画の取組評価

  • 表彰状を手に喜ぶ吉備社長

 人材派遣・紹介を行う(株)ジョビアの代表取締役社長・吉備カヨさん=人物風土記で紹介=が1月16日、横浜市男女共同参画貢献表彰の功労賞を受賞した。長年、就労支援を通じて女性の社会進出に貢献したほか、自社ビルを活用した新規事業で女性の雇用創出に寄与するなどの取組が評価された。

 この表彰は、男女共同参画の実現に向けた積極的な取組や他の模範となる活躍をされた個人・団体の功績を称える横浜市の事業。2011年度から実施しており、今回で12回目となる。同表彰は、功労賞と今年度から推進賞に代わり概ね35歳以下を対象とするユース賞が設けられ、備蓄食などを有効活用するためのマッチングプラットフォームを運営する(株)ストックベース=中区=が受賞している。

 吉備さんが経営する会社は、今年で64期目。百貨店や流通企業などへの人材派遣・紹介を主軸に接客マナー研修なども行う。同社は母が1959年に創業し、吉備さんは、27歳で入社。2000年に会社を継いだ。吉備さんは「今回の表彰は、女性の社会進出や経済的自立を目指して事業を行ってきた母も喜んでいると思います」と笑顔で話す。

コロナ禍で新規事業

 同社の人材派遣の業績がコロナ禍に入り、低迷。21年1月に経費削減のため、横浜駅近くにあった本社ビルから吉備さんが所有する西神奈川の築40年の5階建てビルに移転した。ほどなくして、元々入っていたテナントも撤退。そこで、SDGsで馴染みとなったSustain(持続する、活かす)という言葉にus(私たちを)の目的語を合体させた造語「SusteinuS(サステナス)と名付けた新規事業に乗り出し、自社ビルをリノベーションした。

 野菜やハーブなどの水耕栽培をビル棟内で行い、生産から加工、販売までの「6次産業」をテーマにした新規事業。3階で水耕栽培を行い、2階で加工、1階の「ICONIC STAGE(アイコニックステージ)cafe」で販売する。この事業で女性を中心に23人の雇用を生み出している。「コロナ禍で働きたい人の数に対して仕事がなくなったことは当社としてつらかった。自社ビルで新たな事業を展開することで雇用創出にも結び付ける狙いがあった」と振り返る。

一人ひとりに向き合って

 吉備さんは「男女共同参画の考えを持つ世の中になるなかで、より一人ひとりと向き合いながら、ブレイクダウンをして人材派遣会社として求職者と企業を結びつける就労支援を行っていくことが大切だと改めて感じた」と述べ、「今回いただいた表彰に見合った事業を今後も展開できるよう精進していきたい」と意気込みを話した。

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