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公開日:2025.02.13

横浜市消防局
救急車の適正利用を啓発
羽沢小児童が学ぶ

  • 救急について学ぶ児童たち

 横浜市消防局は2月6日、横浜市民防災センター=沢渡=で児童向けの「あんしん救急教室」を開催した。救急隊の出場件数が大幅に増加したことなどを受けて今年度スタートした「予防救急等推進プロジェクト」の一環。当日は、羽沢小学校5年生が参加し、救急車の適正利用について理解を深めた。

救急抑制は急務

 横浜市内の救急出場件数は2023年に初めて25万件を突破し、24年はそれをさらに更新し25万6481件を記録した。出場件数増加により、現場への到着時間の延伸なども危惧されるなか、同局は昨年5月に「予防救急等推進プロジェクト」を発足。出場件数の抑制のため、救急を要する事態の予防や119番通報の適正利用の普及啓発に取り組んでいる。

 今回はその一環として、児童を対象に「あんしん救急教室」を開催。これは防災センターでの「防災体験ツアー」とセットで、救急についても児童たちに学んでもらおうという企画で、滝頭小=磯子区=に続き市内2回目の開催となった。「身を守るという観点で、災害対策と同時に救急予防についても学習してほしい」と同局の担当者は話す。来年度からは回数を増やし本格的に実施していく予定。

 教室では、横浜市の救急隊の数や出場件数についてクイズを交えながら紹介。2023年には、25万件以上の救急出場があり、2分4秒に1回の頻度で出場していることを知ると、児童たちからは驚きの声が上がった。また、件数の増加により、13年から23年にかけて、救急車を呼んでから病院に搬送されるまでの平均時間が7分増加していることなども説明し、児童たちは救急件数の増加による影響について理解を深めた。

 続いて救急要請の中でも、不要不急なものも多いことを紹介し、正しい救急車の使い方についても学習。「備える・相談・通報」を合言葉に、まずはケガや熱中症・感染症などを防ぐための日頃の備え、ケガや病気で困ったときにはかかりつけ医や専用電話(#7119)に「相談」し、有事の際には急いで「通報」することを学んだ。

 参加した児童は、「どういう時に救急車を呼べばいいかが分かった」「本当に助けが必要な人が助かるように、正しい使い方を考えたいと思った」などと振り返った。

 教室では親子向けの冊子『知っておきたい救急のこと』も配布。市内の救急事情のほか、ケガや病気の予防やかかりつけ医の連絡先を書き込む欄もあり、「改めてこの機会に親子で一緒に救急について考えるきっかけにしてもらいたい」と担当者は話す。

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